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農村を活性化させる為には?

インターネットを中心とした農業コミュニケーションが人気!

インターネットや雑誌などでも農業への注目は高まってきているようです。情報発信サイト、コミュニティサイト、支援サイト、あるいは趣向を凝らしたネット販売など様々なサイトが活性化しています。

◆ボクらの農業リンク
同じく4月に、札幌のメディア事業を手がけるレクモが農業関係者のためのコミュニティサイトをオープン。農業に従事する人のためのコミュニティサイトで、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)のように人と繋がることができる。またコンテンツとして、日記やコミュニティを中心とした豊富な機能が用意されている。また、「教えて!ボク農」といったQ&Aコンテンツでは、農作物に関する質問だけでなく、「農業簿記」のといった財務の質問も聞くことができる。他にも農業関連商品のクチコミ情報も共有され、「糞尿処理・肥料散布」「鳥獣害対策」「作溝」といったカテゴリから商品のレビューを行うことが可能。

◆ザックザックリンク
農業に関するウェブマガジン。「Zファーマー」の紹介や農業ニュースなどが紹介されている。2008年の夏にオープンしたばかりで、面白法人カヤックと農業ライターの方による運営のようだ。
「あなたはどのタイプ?」というコーナーでは、ファーマーを「がっぽり型」「仙人型」などと区分し紹介したり、「農家の犬」などを紹介する「農村便り」というコーナーがあったりと、農業をテーマにしたコンテンツも用意されている。

◆マイファーム静岡リンク
4月10日には、浜松市のIT企業シーエムエーが、農園体験ができるサイトをオープン。利用者は貸し出しされている農園を借りて、農業を始めることができる。また会員用のコミュニケーションサイトを用意しており、日記などが公開できる。またサイト上からは利用者それぞれの菜園の様子が確認できる。現地のスタッフからは「水が足りない」などといったアドバイスももらうことができるそうだ。農業に興味があるがノウハウがない人の第一歩として面白い試みだ。

◆農力村リンク
「田んぼのオーナー制」サービスということで、オンラインで田んぼを買えてしまうサイトだ。購入した田んぼで育った米は収穫された分を発送してくれるそうだ。「うちの田んぼで取れた米だよ」と友達にプレゼントするのも粋かもしれない。

◆農地情報提供システムリンク
4月から全国農業会議所が、農地の買売や賃貸の仲介サイトを開始。貸したい・売りたい農地を持っている人はサイト上から登録できる。ざっと検索してみたところ5000以上の農地が登録され、契約済みになっているものもあるようだ。また各地の賃借料情報も参考に見ることができる。

◆菜の花のお米リンク
「播州なのはな米」の新米を予約購入できるサイトだ。4月18日にはライブカメラを導入し、お米の収穫までをサイト上で閲覧できるようになった。購入者にとっては商品に対する安心感が高まり、また愛着を持つことができる試みだ。

◆やまなしときめきネットショップリンク
3月3日には、山梨県で農業を営む24人の女性がポータルサイトをオープンし、個々のサイト上で桃や葡萄などの作物を購入できる。また、各担当者のブログもリンクされ日々の農業活動などを紹介している。ここ数年、トレーサビリティを含め、食物の生産者の顔が重要視されることもあり、このような試みは興味深い。なお、この24人の女性は、インターネットに関してほとんど初心者だったそうだが、今ではマイクロソフトの社会貢献プログラム支援事業にも認定されている。

このように農業のインターネット活用の動きはいくつかあるが、大きくわけて2つに分かれるようだ。1つはすでに農業に従事している人たちをサポートするサービス。コミュニティや売買サイト、レビュー、Q&Aサイトなどが該当する。もう1つは、農業に興味がある人のためのもので農作物の購入を促進するサイトや農業の賃貸、体験ができるサービスが該当する。これらのサイトはビジネスモデルも多様であり、今後の展開が興味深い。

また、農業雑誌では、農業に従事し活力ある若者の声を伝える「Agrizm(リンク)」や「農業やろうぜ!(リンク)」も発刊され人気だ。

農業は、農村(地方)における集団再生だけでなく、ネット上で形成されるコミュニティが活性化していることも興味深い。ネットが本源収束の高まりを加速することは間違いない。

<参考サイト>
「さらに広がる農業とインターネットの連携(リンク)」
「ウェブで「田んぼ」も買える--不景気に強い“オンライン”農業ビジネス(リンク)」

橋本宏 

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耕作放棄地に可能性はないのか?

日本農業の衰退を表現する上で、「耕作放棄地の増加」について語られることは多い。農業生産を行う土地が減っているのだから、問題であることは間違いない。

更に、耕作放棄地を回復させるには並々ならぬコストと労力がかかる。この点について、あまりにも人々の認識が甘いと指摘する声は少なくない。(参考:リンク)

ただ、ここで言う「回復」とは、主に機械で耕し肥料を入れて農薬を撒く「近代農法」用の農地への回復である。農地と言ってもかなり人の手が入った状態なので、自然の姿とはかけ離れている。だから、一度野に返すと農地に「戻す」のに労力がかかるのだ。

しかし、この近代農法用の農地に戻すことが黄金律ではないと思う。昔インタビューして回った農業者の中には、あえて中山間地の耕作放棄地で栽培することで、比較的早く有機農業の経営を成功させた人がいた。農地がしばらく放置されていたため、残留農薬が無かったかららしい。

他にも、耕作放棄地に牛やヤギを放って草を食べさせ、そのまま畜産と栽培を両立させていくケースや、放棄された状態をそのまま利用して「不耕起栽培」に着手しているケースもあった。

このように、耕作放棄地から新たな農業形態に挑む者も出てきている。「日本農業の衰退」という考え方は、知らず知らずのうちに近代農業を中心に考えてしまうことにも起因しているのではないだろうか?
視点さえ変えれば、現在は新たな農業に移り変わる過渡期とも言える。日本農業にはまだまだ可能性があるはずだ。

小西良明

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21世紀の逆集団就職(2)

21世紀の逆集団就職(1)211695の続きです。

↓リンクより引用
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■結論

前置きがいささか長くなってしまった事をお許し願いたい。結論は明白である。

高度成長期と逆の事をすれば良いのである。都市から中山間地への逆集団就農である。中でも大企業から特定区域への人材受け入れである。

煎じつめれば広瀬町字マツダ、仁多町字三菱、吉田村字NTTを創る事である。そしてそこでできた米、野菜、加工品は直接出身母体の企業内生協等を通じその従業員家族に食べていただく。

それぞれの家庭でこんな会話が交わされるかもしれない。「今日の飯はうまいね。」「お米は営業1課におられた沢田さん、ブロッコリーは総務課長だった石田さんの畑から、企画室長の堀江さんのところは今年からお味噌も来てるのよ。」

「食」においては顔の見えている関係が何よりも大切である。不具合があった場合でもクレームをどこに持ってゆけば良いのかはっきりしている。誰が食べるのか知っていれば、安易な出荷はできない。企業内食堂でこれらの食材を使うとどうなるだろう。多少コストがかかっても安全な食事によって従業員の健康レベルは向上する。疾病が減少しうっかり労災も少なくなり、仕事の質もあがるはずである。食材のコストと後者のメリットを比べた時、冷静な意識があれば選択は自ずと決するはずである。

かくして中山間過疎地に企業専用のファームが誕生する。

大企業が千人の希望退職者を募る。漠然と田舎暮らしの方が良いと思う者は百人を下らないはずである。目の前に字○○という具体案(リスクの明示をきちんとする)を示されれば50人は心動かされる。その内25人は実際に字○○候補地で農業研修を受けてくれるかも知れない。

彼らは2~3年の給与保障(退職前研修費、公的支援金)を受け、実地体験を積む。農業に従事する喜びはもちろんだが、その生活の困難さもきちんと理解していただく。

そして覚悟の定まった10人とその家族に定住をお願いすれば良い。目途がつけば研修期間中から家族にも農業を知っていただく。始めから大企業の胃袋を満たす事はとても難しい。それでも周辺の農家の生産する安全な食材でバックアップは可能なはずである。

小さく始めて大きく育てる事が大切だと思う。字○○はそれまで連休ともなれば人込みの中で散財してきた企業従業員達のレジャーの質をも変える可能性を秘めている。

グリーンツーリズムである。研修施設を拠点として農業体験をしていただく。

それに加え島根は温泉が多いのも魅力の一つである。施設ではその地の食材を中心にした献立を提供し宿泊は在来農家が有料で受け入れる。

農家は消費者のニーズや不満を学び、ツーリズム参加者はマーケットに並ぶ1本百円の大根の不条理に自ら気付かされる。最近、地方交付金、道路税問題等、郵政民営化、都市部と田舎の対立が目につく。グリーンツーリズムの場でお互いの実状を伝え、理解し合う事がこれから益々求められる。お互いのコミュニケーション不足による対立は不幸である。グリーンツーリズムによってそのような感情の一部でも解消できれば消費者と生産者とのパイプはさらに太く育つ。

今、中山間地の農業を支えている人々の平均年令は80代に入ろうとしている。その地へ平均年令50才の血を導入する。それまで消費者であった人々。おそらく民間企業においてITやマーケットリサーチ、流通知識に関しては鍛えられた人々。

出身企業との人脈を持った人々。そのような新しい血が中山間地に根付く事によって様々なアイデアが産まれ、地方の再生が実現してほしい。研修施設の運営団体は何にするのか。学齢期の子ども達を抱えるこの世代が簡単に地方移住に動いてくれるのか。

受け入れる側が抵抗なく耕作放棄している土地を提供してくれるのか。

このプランが実現するには難問が山積みしている。仲介する者が汗を流し歩きまわり現場の声を聴き、知恵を絞り、情報を集めれば道は開けてくる。

中山間地を抱える自治体が両方の立場に立って、ねばり強く、誠意を持って取り組めば全国に例をみないシステムで中山間地農業は復活できる。

「人材がない。予算がない。冒険はしたくない。」という被害者意識的発想からは何も育って行かない。

中央から流れてくる金が確実に減少する中で、自ら産みだそうと努力すべき時代が始まっている。全国の地方で様々なアイデアが試され、実現している。うまくいっているアイデアに追随しても軌道に乗る頃には時代遅れになっている事が多いのだ。

2000年7月1日 三島昌彦

(引用終わり)


チウエ*

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21世紀の逆集団就職(1)

21世紀の逆集団就職の具体的なイメージを、株式会社つみっくの三島社長が発信されています。
・都市部で労働力が余り、中山間部の労働力が不足している
・新規就農の厳しさ(村社会での生き方、市場開拓etc.)
・企業の農業参入という視点
・消費者と生産者のパイプづくり
・うまくいっているアイデアに追随しても軌道に乗る頃には時代遅れになっている事が多い
など、農業活性化に役に立つ認識ではないでしょうか。

下記に引用して紹介します☆
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21世紀の逆集団就職(リンクより)

■リストラにおびえる時代に

かつて高度成長の華やかなりし頃、「集団就職」という言葉があった。

表日本と呼ばれた地域へ今では過疎地になって久しい地域から大量の若者達がまとまって同一企業へ就職していった。都市部の大学に進学し、そのまま都市の住人になった者も含め、島根県を去った人々は昭和期の三十年間で何万人いるのか筆者は知らない。

日本が戦後、世界の中で力をつけるには工業化とそれに附随する国土及び国家機構のインフラ整備が早急に求められていた。そしてそれには当時「金の卵」と呼ばれた若者達の労働力が不可欠であった。現在その世代が40代後半から60代前半、平成不況の中でリストラにおびえ次の仕事を模索する人々もこの世代が中心になっている。

今みえてくる事は、都市部で中高年の労働力が余っているという現実。
そして、その人々の古里とも言える過疎地、特に中山間地ではさらに人口流出が加速され、耕作放棄地が増大している。
一方に労働力が溢れ、片方で労働力が足りない。そんな時代背景の中でIターン、Uターン、脱サラ帰農、定年帰農などの言葉を見聞きする機会が増えてきた。

安全な食物、自然回帰、生涯現役マイペース、田舎暮らし。新規就農ブームである。いや「時代のうねり」なのだろう。そこにはそれぞれの動機があり、妻や家族を説得してのロマンを抱いた就農である。


■厳しい現実の中で

しかし現状は厳しい。初年度から就農前と同等の収入を確保できるような例は皆無に等しい。

半額でもキープできれば賞賛に値する。事前に研究を重ね、研修受講、農業体験等準備を怠らなかった人であっても設備投資、住宅の手当てなどで初期数年はそれまでの蓄財を取崩す生活である。家族のカが試される時期でもある。

数年かかってようやく地域社会になじみ何とか商品になる作物を生産できる時期が来る。

だが、その作物を既存の市場に出荷しても専業農業だけでの収入は期待値には届かない。

50歳で就農した者が55才になった時に、はたして何パーセントの人々が納得のいく農業生活を送れているのだろうか。

いずれ統計数字が現れるだろう。しかし、再度述べるが彼らの現実は厳しい。

自治体及び関係外郭団体は定住就農を呼びかけ説明会等をくり返す。一定数の人々が農業を始める。何割かの人々はそれを早い時期に諦め都会に帰る。

住んでいた不動産等を処分し新生活に投資してしまった人々が再転業もままならず歯を食いしばって続けているのが現状なのではないだろうか。「こんなはずではなかった。」

何故このような事になるのか。彼らが甘かつたといえばそれまでであるが・・・ここでもう一歩踏み込んでみる。

今多くの自治体で行われている方法は乱暴に述べさせていただくと、募集、農業指導、耕作地と住宅の斡旋、資金援助までである。村社会での孤立を防ぐための企画はあまり開かない。

そして何よりも彼らの作物が高く売れるための市場創出はほとんどなされてこなかった。中国に向けてセーフガードが発令される時代である。多くの専業農家でさえ、高収入になるマーケットがあれば、飛びついているはずである。他にマーケットはないのだろうか。

(2)につづく


チウエ*

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完熟させれば栄養価は数倍に

私たちの農園では、夏野菜の収穫が最盛期を迎えています。
キュウリやナスなどは、1日採り遅れると翌日にはびっくりするほど大きくなってしまいます。

またトマトは、青いうちに収穫しても、しばらく置いておけば赤く色づいて、店に並べることが出来ます。スーパーなどで売られているトマトは、青採りしたものが主流のようです。しかし、やはり完熟させてから収穫したものとは、明らかに味が違います。にも拘らず、青採りが主流になっているのは何故なのでしょう?

また私たちの農園では、美味しいトマトを食べて頂くために、できるだけ赤く色づいてから収穫するよう心掛けていますが、青いうちに収穫して赤くしたものと、完熟してから収穫したものとでは、一体何が違うのでしょう?

などなど、気になる記事がありましたので、紹介したいと思います。
以下、「日経レストラン」より転載します。リンク、リンク
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野菜に含まれる糖分や栄養分の量は旬の時期の野菜かどうか、あるいはハウス栽培か露地栽培かなどによって変わるが、それだけでなく、「どんなタイミングで収穫するか」によっても変わる。

●完熟トマトのリコピンは、青いまま収穫したものの5倍

例えば、抗酸化作用の高さが注目されているリコピン(カロテンの1種)を豊富に含むトマト。トマトのリコピン含有量は右のグラフでも明らかな通り、青いうちに収穫して後で色付かせたものより、畑で完熟させたものの方がはるかに多く、5倍以上にもなる。旨みの指標であるグルタミン酸の量も、樹上で完熟したものの方が1.7倍も多い。店頭に並ぶ時には同じような赤い色をしているが、どのようなタイミングで収穫・完熟させるかによって“中身”はこうも違ってくるのだ。

しかし、実際に市場に流通している夏トマトは、青いうちに収穫し、流通の過程で赤く色付かせるものが多い。こうしたトマトは果肉にも皮にも弾力があり、輸送の途中で潰れることはまずない。これに対し、畑で完熟したトマトは、果肉が軟らかいため流通の過程で傷みやすい上、店頭に並んだ後の“持ち”もよくない。つまり、青いうちに収穫する方が、売る側にとって都合が良いのである。

●赤ピーマンのビタミンも 青ピーマンの3~4倍

ピーマンにも同じような「生産者側の論理」が働いている。ピーマンは抗酸化作用のあるビタミンA、C、Eが豊富で、加熱してもこれらの物質が失われにくいという特徴があるが、実は私たちが普段よく目にする青ピーマンより、それを完熟させた赤ピーマンの方がかなり栄養価が高い。赤ピーマンはビタミンA、C、Eが青ピーマンの3~4倍あり、100g当たりのビタミンCもレモンの2倍。その上、糖度が高く、子どもが嫌う臭いも薄い。

それなのに、なぜ青ピーマンが主流になっているかというと、おそらく青いうちに収穫する方が収穫量が多くなるためだと思われる。樹上で完熟させると、樹はエネルギーを大量に消費し、これから実になる花を沢山落としてしまう。するとトータルの収穫量は当然減る。そうしたことを避けるために青いうちに収穫しているのだろう。また、シシトウや万願寺トウガラシなど、ピーマンと同じトウガラシ属の野菜が伝統的に青いまま収穫されてきたことも影響しているようだ。

トマト、ピーマンに限らず、本来、ほとんどの農産物は、完熟した時に糖度や栄養価がピークになる。しかし、生産者や流通側の都合から早目に収穫されてしまっているケースは少なくない。様々な野菜の機能性成分が注目されている中、また、ピーマン嫌いを筆頭に野菜嫌いの子どもが増えている中、本当の美味しさ・栄養価を考えるなら、「生産側・流通側の論理」から脱却することも必要ではないだろうか。
(転載終了)
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完熟させれば栄養価は数倍になるのに、市場や流通の都合で早めに収穫されているのですね。赤ピーマンなどは、私たちも扱っていませんし、一般にはまず見掛けることはありません。

まずは、完熟野菜がこんなにも栄養価が高いという事実を知ってもらうことが大切です。さらに、直売所や生産者直送などの顔の見える関係なら、このような栄養価の高い完熟野菜を提供することもできるのでは、と思います。


小松由布樹

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企業による農業雇用創出こそが担い手育成の本道では?


農業の担い手減少は加速している。

  農業従事者:556万人(65才以上が37.8%)
  農業が主 :335万人(65才以上が58.2%)

 個人農家は高齢化が進行し農業を主とする農家では65歳以上が58.2%にまで上昇している。そんな状況において、企業が農業の担い手として社会的に期待されている。

 昨年秋の世界金融破たん以降、日本でも製造業、流通業、サービス業の全てにおいて前年比で20~30%以上の売上減少が続いている(需要縮小)。その結果として、企業内失業者が607万人と推定されるまで雇用情勢は悪化している。

 日本の高度経済成長期の15年間で農村から都市部への人口移動は748万人に達している。ほぼ、これだけの人数が農業を離れて都市労働へと移動していったことになる。

 そして、担い手育成とは都市から農村への人口移動をサポートすることだといえ、それは単に農業技術を教える事には留まらない。生活基盤(家、農地等)の確保から経営課題(顧客を見つけて商品を売る等)までの全てが農業の担い手を増やしていくためには必要な課題となる。

 現在、農業への新規就農の大半は独立起業で、脱サラして農業起業といコースを想い描いて就農する人が大半だといえる。しかし、実際には起業して存続していけるのは1割にも満たない。ここで新規就農に関する情報を紹介したい。

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■新規就農支援サイト「農業起業塾」より引用(リンク) 

●問題1

A町とB町に移住相談をしたところ、次のような答えが返ってきました。

A町「うちは、移住者を歓迎しています。
  移住者に対して特別に、農地取得や補助金のサポートをしています」

B町「うちは、移住者に対する農地取得や補助金のサポートは、ありません」

あなたは、どちらの町が農業に有利だと思いますか?

結論からいいます。
支援制度が充実しているA町を選んだなら、失敗する確率は高いです。

普通に考えれば、支援制度が充実しているほうが、農業には有利です。
実際、ほとんどの新規就農者は「A町」を選びます。当然のことです。

ここで、少し立ち止まって考えてほしいのです。
なぜ、A町では移住者に対する支援が充実しているのでしょうか?

言い換えれば。

なぜ、A町は「あなた」に移住してほしいのでしょうか?

人口が増えてほしいからです。    
          ↓
なぜ、人口が増えてほしいのか?    
          ↓
人口が減っているからです。    
          ↓
なぜ、人口が減っているのか?    
          ↓
みんな都会へ出て行ってしまうからです。    
          ↓
なぜ、都会へ出て行ってしまうのか?

A町の事情が分かって来たと思います。

なぜ、A町から都会へ出て行ってしまうのか。

仕事が無いからです。具体的に言うのであれば。
A町は、農業で稼ぐことが難しい土地だからです。

農業で稼ぎやすい土地ならば、人口は減りません。
人口が減らないならば、移住者を募集する必要もありません。

もちろん、すべての自治体がそうだとは言いません。あくまで確率の問題です。

しかし確率的には支援制度が充実している自治体ほど、農業で稼ぐのが困難です。
支援制度という「おいしい餌」がなければ、誰も移住したがらない土地なのです。

ところが新規就農者は、支援制度が充実していることに魅力を感じ、移住します。
地元の人が生計を立てられない土地で、新規就農者が簡単に生活できるわけがありません。

●起業という意識
「会社を辞めて、農業をすることにしたんだ!」

なんて言えば、いろんな反応があると思います。

「のんびり出来ていいなぁ」
「そんな暮らし、うらやましいよ」
「まだ若いじゃないか、どうしちゃったんだよ」

会社の同僚からは、そういう反応が返ってくるでしょう。

ちょっと考えてみてください。
これが農業ではなく、他の職業だったら、どうでしょうか。

「会社を辞めて、ラーメン屋をすることにしたんだ!」
「会社を辞めて、コンビニを経営することにしたんだ!」
「会社を辞めて、ITベンチャーを立ち上げることにしたんだ!」

一気にイメージが変わりませんか?
「のんびり出来ていいなぁ」なんていう反応は、返ってこないと思います。

都会人にとって、農業という職業には、非常にゆったりとしたイメージがあります。

考えてみると、不思議ですよね。
農業も職業なのに、職業と思われていない場合があります。

「田舎に移住して農業をする」と聞けば、多くの人が連想するのはセミリタイア生活です。

しかし、実態は違います。

サラリーマンが会社を辞めて一事業主になるのであれば、それは起業です。

農業をやるということは、自らが経営者になるということです。
指示してくれる上司は、いません。自分ですべて判断し、経営しなければなりません。

新規就農するということは、起業するということなんです。
ところが、新規就農にあたり、起業という意識を持つ人は少ないのです。
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 上記からも農業において経営(企画、製造から販売まで全てを行なう)ということを意識する事がどれだけ重要かつ難しいことかがわかります。まして、経営経験のない個人が農業も初めて、経営も初めてという状態でうまくいくことはかなり少ないケースであることも想像できます。まして、農業は土地や機械と言った設備投資を必要とする上に、天候や市場などの変動要素によって価格や経費(燃料代、資材費等)も不安定という難度の高い経営環境だといえます。

 であれば、経営技術や経験もあり、資金力や組織力が強みである企業が農業で成功し、雇用を創出していくことこそが担い手を増やしていく主流なのではないかと思います。零細個人経営よりも企業の組織力で集団経営していく方が勝てる可能性は高い。そして、新規就農者は農企業に就職するという選択肢をもてるようにしていくこと。企業が農業を行なうということはその強みを生かして農業で利益を出し、事業拡大基盤を作っていくことが社会的に期待されているのではないかと思います。

 そして、産業構造の転換期にある企業にとっても新事業としての農業参入は雇用維持を実現できるという可能性もある産業だといえます。


浅野雅義 

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完熟させれば栄養価は数倍に

私たちの農園では、夏野菜の収穫が最盛期を迎えています。
キュウリやナスなどは、1日採り遅れると翌日にはびっくりするほど大きくなってしまいます。

またトマトは、青いうちに収穫しても、しばらく置いておけば赤く色づいて、店に並べることが出来ます。スーパーなどで売られているトマトは、青採りしたものが主流のようです。しかし、やはり完熟させてから収穫したものとは、明らかに味が違います。にも拘らず、青採りが主流になっているのは何故なのでしょう?

また私たちの農園では、美味しいトマトを食べて頂くために、できるだけ赤く色づいてから収穫するよう心掛けていますが、青いうちに収穫して赤くしたものと、完熟してから収穫したものとでは、一体何が違うのでしょう?

などなど、気になる記事がありましたので、紹介したいと思います。
以下、「日経レストラン」より転載します。リンク、リンク
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野菜に含まれる糖分や栄養分の量は旬の時期の野菜かどうか、あるいはハウス栽培か露地栽培かなどによって変わるが、それだけでなく、「どんなタイミングで収穫するか」によっても変わる。

●完熟トマトのリコピンは、青いまま収穫したものの5倍

例えば、抗酸化作用の高さが注目されているリコピン(カロテンの1種)を豊富に含むトマト。トマトのリコピン含有量は右のグラフでも明らかな通り、青いうちに収穫して後で色付かせたものより、畑で完熟させたものの方がはるかに多く、5倍以上にもなる。旨みの指標であるグルタミン酸の量も、樹上で完熟したものの方が1.7倍も多い。店頭に並ぶ時には同じような赤い色をしているが、どのようなタイミングで収穫・完熟させるかによって“中身”はこうも違ってくるのだ。

しかし、実際に市場に流通している夏トマトは、青いうちに収穫し、流通の過程で赤く色付かせるものが多い。こうしたトマトは果肉にも皮にも弾力があり、輸送の途中で潰れることはまずない。これに対し、畑で完熟したトマトは、果肉が軟らかいため流通の過程で傷みやすい上、店頭に並んだ後の“持ち”もよくない。つまり、青いうちに収穫する方が、売る側にとって都合が良いのである。

●赤ピーマンのビタミンも 青ピーマンの3~4倍

ピーマンにも同じような「生産者側の論理」が働いている。ピーマンは抗酸化作用のあるビタミンA、C、Eが豊富で、加熱してもこれらの物質が失われにくいという特徴があるが、実は私たちが普段よく目にする青ピーマンより、それを完熟させた赤ピーマンの方がかなり栄養価が高い。赤ピーマンはビタミンA、C、Eが青ピーマンの3~4倍あり、100g当たりのビタミンCもレモンの2倍。その上、糖度が高く、子どもが嫌う臭いも薄い。

それなのに、なぜ青ピーマンが主流になっているかというと、おそらく青いうちに収穫する方が収穫量が多くなるためだと思われる。樹上で完熟させると、樹はエネルギーを大量に消費し、これから実になる花を沢山落としてしまう。するとトータルの収穫量は当然減る。そうしたことを避けるために青いうちに収穫しているのだろう。また、シシトウや万願寺トウガラシなど、ピーマンと同じトウガラシ属の野菜が伝統的に青いまま収穫されてきたことも影響しているようだ。

トマト、ピーマンに限らず、本来、ほとんどの農産物は、完熟した時に糖度や栄養価がピークになる。しかし、生産者や流通側の都合から早目に収穫されてしまっているケースは少なくない。様々な野菜の機能性成分が注目されている中、また、ピーマン嫌いを筆頭に野菜嫌いの子どもが増えている中、本当の美味しさ・栄養価を考えるなら、「生産側・流通側の論理」から脱却することも必要ではないだろうか。
(転載終了)
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完熟させれば栄養価は数倍になるのに、市場や流通の都合で早めに収穫されているのですね。赤ピーマンなどは、私たちも扱っていませんし、一般にはまず見掛けることはありません。

まずは、完熟野菜がこんなにも栄養価が高いという事実を知ってもらうことが大切です。さらに、直売所や生産者直送などの顔の見える関係なら、このような栄養価の高い完熟野菜を提供することもできるのでは、と思います。

小松由布樹

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企業による農業雇用創出こそが担い手育成の本道では?

農業の担い手減少は加速している。

  農業従事者:556万人(65才以上が37.8%)
  農業が主 :335万人(65才以上が58.2%)

 個人農家は高齢化が進行し農業を主とする農家では65歳以上が58.2%にまで上昇している。そんな状況において、企業が農業の担い手として社会的に期待されている。

 昨年秋の世界金融破たん以降、日本でも製造業、流通業、サービス業の全てにおいて前年比で20~30%以上の売上減少が続いている(需要縮小)。その結果として、企業内失業者が607万人と推定されるまで雇用情勢は悪化している。

 日本の高度経済成長期の15年間で農村から都市部への人口移動は748万人に達している。ほぼ、これだけの人数が農業を離れて都市労働へと移動していったことになる。

 そして、担い手育成とは都市から農村への人口移動をサポートすることだといえ、それは単に農業技術を教える事には留まらない。生活基盤(家、農地等)の確保から経営課題(顧客を見つけて商品を売る等)までの全てが農業の担い手を増やしていくためには必要な課題となる。

 現在、農業への新規就農の大半は独立起業で、脱サラして農業起業といコースを想い描いて就農する人が大半だといえる。しかし、実際には起業して存続していけるのは1割にも満たない。ここで新規就農に関する情報を紹介したい。

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■新規就農支援サイト「農業起業塾」より引用(リンク) 

●問題1

A町とB町に移住相談をしたところ、次のような答えが返ってきました。

A町「うちは、移住者を歓迎しています。
  移住者に対して特別に、農地取得や補助金のサポートをしています」

B町「うちは、移住者に対する農地取得や補助金のサポートは、ありません」

あなたは、どちらの町が農業に有利だと思いますか?

結論からいいます。
支援制度が充実しているA町を選んだなら、失敗する確率は高いです。

普通に考えれば、支援制度が充実しているほうが、農業には有利です。
実際、ほとんどの新規就農者は「A町」を選びます。当然のことです。

ここで、少し立ち止まって考えてほしいのです。
なぜ、A町では移住者に対する支援が充実しているのでしょうか?

言い換えれば。

なぜ、A町は「あなた」に移住してほしいのでしょうか?

人口が増えてほしいからです。    
          ↓
なぜ、人口が増えてほしいのか?    
          ↓
人口が減っているからです。    
          ↓
なぜ、人口が減っているのか?    
          ↓
みんな都会へ出て行ってしまうからです。    
          ↓
なぜ、都会へ出て行ってしまうのか?

A町の事情が分かって来たと思います。

なぜ、A町から都会へ出て行ってしまうのか。

仕事が無いからです。具体的に言うのであれば。
A町は、農業で稼ぐことが難しい土地だからです。

農業で稼ぎやすい土地ならば、人口は減りません。
人口が減らないならば、移住者を募集する必要もありません。

もちろん、すべての自治体がそうだとは言いません。あくまで確率の問題です。

しかし確率的には支援制度が充実している自治体ほど、農業で稼ぐのが困難です。
支援制度という「おいしい餌」がなければ、誰も移住したがらない土地なのです。

ところが新規就農者は、支援制度が充実していることに魅力を感じ、移住します。
地元の人が生計を立てられない土地で、新規就農者が簡単に生活できるわけがありません。

●起業という意識
「会社を辞めて、農業をすることにしたんだ!」

なんて言えば、いろんな反応があると思います。

「のんびり出来ていいなぁ」
「そんな暮らし、うらやましいよ」
「まだ若いじゃないか、どうしちゃったんだよ」

会社の同僚からは、そういう反応が返ってくるでしょう。

ちょっと考えてみてください。
これが農業ではなく、他の職業だったら、どうでしょうか。

「会社を辞めて、ラーメン屋をすることにしたんだ!」
「会社を辞めて、コンビニを経営することにしたんだ!」
「会社を辞めて、ITベンチャーを立ち上げることにしたんだ!」

一気にイメージが変わりませんか?
「のんびり出来ていいなぁ」なんていう反応は、返ってこないと思います。

都会人にとって、農業という職業には、非常にゆったりとしたイメージがあります。

考えてみると、不思議ですよね。
農業も職業なのに、職業と思われていない場合があります。

「田舎に移住して農業をする」と聞けば、多くの人が連想するのはセミリタイア生活です。

しかし、実態は違います。

サラリーマンが会社を辞めて一事業主になるのであれば、それは起業です。

農業をやるということは、自らが経営者になるということです。
指示してくれる上司は、いません。自分ですべて判断し、経営しなければなりません。

新規就農するということは、起業するということなんです。
ところが、新規就農にあたり、起業という意識を持つ人は少ないのです。
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 上記からも農業において経営(企画、製造から販売まで全てを行なう)ということを意識する事がどれだけ重要かつ難しいことかがわかります。まして、経営経験のない個人が農業も初めて、経営も初めてという状態でうまくいくことはかなり少ないケースであることも想像できます。まして、農業は土地や機械と言った設備投資を必要とする上に、天候や市場などの変動要素によって価格や経費(燃料代、資材費等)も不安定という難度の高い経営環境だといえます。

 であれば、経営技術や経験もあり、資金力や組織力が強みである企業が農業で成功し、雇用を創出していくことこそが担い手を増やしていく主流なのではないかと思います。零細個人経営よりも企業の組織力で集団経営していく方が勝てる可能性は高い。そして、新規就農者は農企業に就職するという選択肢をもてるようにしていくこと。企業が農業を行なうということはその強みを生かして農業で利益を出し、事業拡大基盤を作っていくことが社会的に期待されているのではないかと思います。

 そして、産業構造の転換期にある企業にとっても新事業としての農業参入は雇用維持を実現できるという可能性もある産業だといえます。

浅野雅義 

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ヨーロッパ共通農業政策(CAP)に可能性はあるのか?


>共通農業政策(Common Agricultural Policy=CAP)が産声をあげた50年前は、欧州統合に当初から参加した国々が10年以上にも及ぶ食料不足から抜け出して間もない時でした。CAP は自給自足のために基本的食糧の生産を補助する形で導入されましたが、今日では、農業収入、食品の安全と質、環境的に持続可能な生産を保証する最善の方法としての農家への直接支払いを柱としています。209568

欧州の「共通農業政策(CAP)」はEU通貨の誕生と並ぶくらい画期的な政策だと言われている。

「共通農業政策(CAP)」に至るまでの経緯、及び現在の問題点については、リンク リンク
に詳しく解説がありますが、大きく捉えれば、アメリカを中心とした穀物メジャーの価格競争力にどのように対抗していくか?という視点と、減反と所得維持(EUにおける農作物も常に生産過剰状態にあり、生産抑制することと、農業生産者の所得維持という相反する問題をどのように整合すべきか?が課題である)をどうするか?という問題であるようだ。

そしてこの相反する2つの問題を統合する政策の中心が「デカップリング」という考え方だ。
この政策の骨格は、
・農業の生産量そのものは削減し、供給過多状態を解消する。
・しかしそれだけでは、農家の所得も減少し、農業そのものの活力も衰弱する。
⇒どうする? 減少した所得を別の方法で補填すればよい
⇒具体的には環境保全活動(環境保全型農業)に転換することで、その活動に対する補助(支援金)を支給する。この結果、農業の生産量は制御できかつ、農家の所得・活力も維持可能 というシナリオである。

>デカップリングは、生産過剰を生み出した近代農法そのもの見直し、農家へ直接所得補償を行うことで、価格抑制で減収した所得を農家が生産で補わないようにコントロールするために行われるべきであって、単純に価格引き下げによる農家の所得減少分を補填するだけでは不十分なのである。価格抑制を保全につなぐこと。すなわち、定められた交付金を受領する見返りに、環境に配慮した農業を遵守することを農民に義務づけることが必要である。だから、デカップリング施策の核心は農民が守るべき農業活動を具体化した土地管理指針をつくり、農法そのものを近代的な集約農業から環境保全型農業へと転換することにあるのである。当然、この「土地の管理指針」は、平地農業にも中山間地域でも区別なく実施されなければならないし、土地管理指針に用いる基準として最も重要になってくるのが、いうまでもなく有機農業の基準である。農産物過剰を生み出さず、過剰の解決に貢献するには、環境に調和的な農法の「土地の管理指針」を設けなければならない。それは、有機農業しかない。こうした三段論法で、EC諸国は、有機農業を異端視するどころか、先進的農業として受け入れなければならなくなってきているのである。
リンク

※デカップリング政策の最終的に目指す先は、これまでの市場原理一色の農業から、有機農業を中心とした環境保全型農業への国策レベルでの転換である。

これは注目に値する政策ではないだろうか?その実現度合や現在の達成度・問題点は詳細に調査していく価値はある。

一方で、農業が常に供給過剰状態であるのはなぜか?という根本的な疑問もある。日本においても、自給率問題が声だかに叫ばれる一方で、日本の農業は常に生産抑制を強いられている。この矛盾する構造の根本問題はなにか?は構造化してみたいテーマ。
この原因追求と照合した場合、ヨーロッパのデカップリング政策の可能性が検証可能になると思う。


2U

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世界の小農に宿る「自給の思想」が未来をひらく、4.資源生産性の高い、環境創造型産業をつくる

農業関係の書籍、雑誌を出版している「農文協」の主張より(現代農業・2009年1月号)。

リンク

以下引用・・・・

資源生産性の高い、環境創造型産業をつくる

 東アジアの一角、日本は、かつても今も家族農業の国である。日本の農家は激しい農産物輸入攻勢と、「農業基本法」以降の大規模化・機械化をテコとする「構造政策」にさらされながらも、欧米のような企業的な大規模農業の道をとらず、家族経営を維持してきた。資材や機械を家族経営を守る道具として活かしながら、イネの増収、経営の複合化、そして兼業によって稲作を維持し、経営とむらを守ってきたのである。この間、急増した集落営農も、むらを維持する農家の助け合いであって企業経営への一里塚ではない。

 そしていま、農家は、購入資材を手づくり資材に置き換え、地域資源活用型農業の道を切り拓いている。

 エネルギーや廃棄物に注目し、地球環境に負荷の少ない持続可能な社会への転換に向けて「資源生産性」という考え方が世界で広がっている。「資源生産性」は天然資源の投入量と、投入によって生まれる生産量の関係をみるもので、少ない投入量で生産量が変わらなければ「資源生産性」は上がったことになる。たとえば、昨年の本誌10月号「肥料代減らしハンドブック」を「資源生産性」の観点からみると、成分が高くて値段が安い「鶏糞」の活用、肥料成分を計算して使う「家畜糞尿」「屎尿」の新しい活用法、畑にたまった「リン酸」の引き出し方、「納豆・乳酸・酵母菌」に働いてもらう方法など、従来のやり方に比べて「資源生産性」は2倍から5倍にもなっている。

 循環を強めることによって、「資源生産性」は上がり廃棄物は減る。生物資源、有機物資源など再生可能資源の利用を基本にする農業は、もともと、エコノミーとエコロジーが融合した資源生産性の高い産業であり、環境創造型(快適な生活空間創造型)産業である。

<三澤勝衛の「自然力更生」に学ぶ>

 資源生産性の向上、環境創造型産業を考えるとき、三澤勝衛(1885年~1937年)が生涯のテーマとした「風土学」が大変大きなヒントを与えてくれる。

 三澤の言う「風土」とは、大気と大地が触れあっているところになりたつ「もはや大気でも大地でもない、気候でも土質でもない、独立した接触面」のことであり、この接触面=風土の特徴こそ「地域の個性」「地域の力」の源泉であるとした。風土とそこに生活する生物と郷土人の歴史的な努力が総合されて、有機的に連環する「全一体」としての風土=地域が形成されると考えたのである。

 昭和のはじめ、世界恐慌の嵐が吹き荒れ、地方の疲弊と財政破綻が深刻化するなかで、三澤は「風土産業」の旗を高く掲げた。当時の国策的な経済更生運動・農村工業導入に対し、「適地適業になっておらない場合が多い」、「風土が見逃されて、なんでもやろうと思えばできると思うのは、大へんな誤りであります。その風土を織り込んで、ここでなければできぬというものを考えてやらねば強みはありません」と述べ、風土を活かす「自然力更生」こそ根本に据えなければならないと三澤は訴えたのである。「無価格の偉大な価値をもつ風土」を活かして「連環式経営」をつくり、衣食住全般にわたって地域自然の恵みを取り入れる「風土生活」を築く。こうして、最小の投資で最大の効果をあげることが、市町村財政再建の基本であり、「風土を活用して国内生産を強化すれば、満州やブラジルに行く必要はない」と三澤は考えた。

 地域コミュニティの動きは世界的に広がっている。矛盾の激しいアジア、アフリカばかりでなく、欧米諸国でも、小農を守り風土に根ざした教育や医療を復興させる農村都市連携の動きが起きている。グローバリズムが惹き起こした破綻を救うのは、「自給の思想」による連携と「暮らしを創る技」によって支えられる地域コミュニティである。

・・・・紹介終わり

レオンロザ 

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