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農村を活性化させる為には?

自給期待に逆行する国家戦略特区~世界の潮流は資本主義的経営から家族農業の復活へ

国家戦略特区、時代の趨勢のような見せ方をしているけど、実際には世界の流れとはまったく逆の方を向いている。

国連機関が企業的大規模経営を小規模農業に転換しなければ破局すると警告する中、その破局に向けて舵を取る安倍内閣。

以下、ブログの晴耕雨読リンク で紹介された、印鑰さんの記事リンク より引用します。
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 何か日本での報道見ると、国家戦略特区のような動きが時代の趨勢のように描かれている気がするけど、これは実際、まったく逆だと思う。

 たとえば農業関係を見てみればいい。2009年の農地法改正で企業の農業への参入が促進され、今回の国家戦略特区でさらに企業主導の農業が特区で解禁されていってしまうのかもしれない。

 では農業への企業的経営の導入は世界の趨勢なのか? 否。その逆さまだ。実際には農業の企業的経営は世界各地ですさまじい勢いで拡がった。そしてそれによって社会がボロボロにされて、今、それに対する逆の動きが本格的に起きている。

 たとえば、その農業の企業的経営の本尊、米国で日本の産直に似た地域がサポートする農業、CSAがすごい勢いで伸びている。これは企業経営じゃなくて家族農業だ。

 フランスでも大規模農業経営が推奨されてきたが、こちらも小規模家族経営の推進に舵を切っている。さらに重要なのが国連食糧農業機関(FAO)や国連貿易開発会議(UNCTAD)が資本主義的大規模経営農業を小規模家族農業に転換しなければ破局的事態が生まれると警告するに至っている。今年、国際家族農業年であるというのは単なる偶然なイベントではなくて、こうした危機的意識のあらわれなのだ。

 日本は世界でも例外的に小農民への土地分配が成立した国だ。米国は日本の民主化をほぼ途上で放棄して、その属国化によって戦後体制を固めてしまったけど、少なくとも大地主制度は日本の軍国主義の基盤だとして徹底的に解体してしまった。それは日本にとってはプラスだったはずだ。それが未だに残っている。この特区は日本で唯一民主化された社会基盤を解体する武器だろう。

 世界の潮流が資本主義的経営から家族農業の復活に向かっている時に、日本は逆にこの世界でもまれな家族農業を基礎とした土地に企業を参入させようとしている。むしろ世界が日本を手本にしてもいいくらいの時に、肝心の日本はそれを放棄しようとしているのだから。

 新自由主義は70年代、軍事独裁の支配する南米で導入された。南米は新自由主義の実験場となってしまった。南米の民主化運動は新自由主義との闘いであり、そこで多くの血が流された。南米での進歩的政権の相次ぐ樹立はその闘いの勝利といっていい。今、日本は遅れてきた新自由主義で社会を変えようとしている。しかし、それが、どれだけ血にまみれた動きであるか、すでに多くの犠牲が語っている。

 そして日本での新自由主義への転換は国外にもマイナスの影響を与えざるを得ない。その意味でもここでそういう動きを許してはいけない。

ちなみに写真は国連貿易開発会議(UNCTAD)による報告書、『手遅れになる前にめざめろ!』という強いメッセージになっているのだが、資本主義的大規模農業経営ではなく、小規模農業に即転換しなければ気候変動、飢餓などで破局する、という強い危機意識の論文で構成されている。手遅れになる前に転換せよ、と言っている時期にその逆の転換を図ろうとしているのが安倍内閣。このギャップ、マスコミはしっかり報道してほしい。でないと日本は手遅れになる。
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引用おわり

【参考】
・「コミユニティが支持する農業(CSA)」は、日本に定着可能か?
リンク
・CSAについて
リンク



橋口健一

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なぜ日本人は赤とんぼが好きなのか?

赤とんぼが飛んでいる風景を思い浮かべてみると、どこか懐かしい感じがしませんか?
日本の原風景の一つとして赤とんぼがありますが、近代化が進んだ現代の都市部では、あまり見かけなくなりました。
日本の原風景には学ぶべき点が多いと思います。現代の農の考え方も見つめなおす必要があるのかもしれません。

~以下引用~
◆なぜ日本人は赤とんぼが好きなのか
日本人のほとんどが、赤とんぼに対して、共通のイメージを抱いているかのように見えるのはなぜだろうか。秋の夕空に群れ飛ぶ赤とんぼのはかないイメージは郷愁にも似た感情を引きおこす。それは田んぼが開かれたときからの、農耕民としての文化ではないかと思う。いや、こういう表現はわかりにくい。こう言い換えたらどうだろうか。稲・米への感謝が、赤とんぼにも込められた、と。

◆赤とんぼの出生を知らない百姓
今では多くの日本人は、赤とんぼが田んぼで生まれていることすら、知らない。若い百姓でも知らない人が多い。もちろんひところ、赤とんぼがいなくなった時期があった。赤とんぼにとって受難の時代は、一九五〇年代から始まった。農薬の登場に代表される「近代化技術」の時代だ。赤とんぼは一九六五年から一九八〇年にかけて、農薬の影響で、激減してしまった。
小学校の教科書にも「赤とんぼは川や池で生まれます」と堂々と嘘が書かれるようになっても、誰も訂正しようとはしない時代になってしまった。それは単に田んぼの赤とんぼの激減だけが原因だろうか。百姓の目を赤とんぼからそらしてしまう「何か」が強くなったからだと思う。

◆「農業生物」という考え方
ドジョウやメダカ、ゲンゴロウは水田が産卵場だし、コウノトリもトキも田んぼが主な餌場だった。それでこれらの生き物を「農業生物」と名づけたい。これらの生き物が、田んぼで育つ生き物であることを、現代人の多くが知らないからだ。そして知らないことは、もったいないこと、罪深いことだと思うからだ。「農業生物」を、自分たちの「タカラモノ」だと、まず百姓が認知する。農政もそれをきちんと評価する。さらに社会全体の「タカラモノ」として、消費者も納得するような運動が必要だと思う。

◆赤とんぼの復権
農業の近代化が進むにつれて、メダカやエビやホタルはいなくなってしまった。もう子どもたちは小川で、魚とりをすることすらできなくなった。農業生物さえ住めないような環境は、人間にとっても決していいものではない。農業生物は人間が、まともに暮らせるかどうかの「指標」の役目を果たすようになってしまった。懐かしさだけで、赤とんぼに代表される農業生物をよみがえらせようというのではない。また農業の再評価のためだけに、赤とんぼを復活させようというのでもない。赤とんぼは人間が永続的にくらしていける環境と社会をつくるための「使者」なのかもしれない。そういう意味で農業生物に注ぐ、暖かいまなざしは新しい文化になるだろう。
~引用終わり~

☆前回の虫シリーズです☆是非ご覧下さい。
【コラム☆】~F1種の危険性:ミツバチはなぜ消えたのか?~
リンク
農を身近に★あぐり通信vol.8:『カエルの合唱』が消える日
リンク

引用元
著書 :田んぼの忘れもの
著作者:宇根 豊
出版社:葦書房
出版年:1996年7月



一木実樹

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農家が共同出資して運営!農業体験宿泊施設「秋津野ガルテン」。

農業体験宿泊施設で成功してる「秋津野ガルテン」。
運営方法も面白く、農家の人たちが出資しているんです。役所任せにせず、自分たちで頭を使って考えていったら、ここまで出来る!といのを示してくれています。

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■廃校活用の農業施設“実る” 1年で5万人が利用 2009/10/29 
 和歌山県南部の農村部で、廃校舎を活用して作られた農業体験宿泊施設「秋津野ガルテン」(田辺市上秋津)が11月1日でオープン1年を迎える。利用者は年間で当初予測の4倍近い5万人に達し、自治体からの視察も相次いでいる。地元産の料理にこだわり、農家が共同出資して運営会社を設立するユニークな運営方式。一連の取り組みは、全国の農村の生き残りへのヒントになるかもしれない。

 平成18年に移転した市立上秋津小学校の廃校舎を活用。地元食材を使ったバイキング形式のレストランや、梅やミカンなど地元産の農作物の加工体験などもできる複合的な施設だ。

 当初、市は廃校舎を取り壊す計画だったが、跡地の有効活用に加え、少子高齢化や農家の後継者問題などを抱える地元の将来像を模索するため、地域で跡地利用の検討委員会を設立。「グリーンツーリズム」(都市と農村の交流)という発想のもと、農業を生かして雇用や産業をもたらす施設を作ろうと土地と建物を購入した。その際、運営会社を設立する資本金として1口2万円の株式購入を呼びかけたところ、地元の290人を含む全国489人が賛同、計4180万円が集まった。

 年間利用者は約1万3千人と見込んでいたが、今年10月末で約5万人に上った。運営会社「秋津野」の玉井常貴副社長は「広域合併が相次ぐ中で、住民主体の農商工の連携作りが注目を集めているのではないか」と話す。

 人気はやはり、地元主婦が交代でシェフを務めるバイキング形式のレストラン。昼のみの営業で、休日には県外客が4~5割を占める。玉井副社長は「地産地消で安全で素朴な食品が時代に合っている」と分析する。

 行政やNPOなどの視察が毎月10件以上あり、のべ100件を超えた。農林水産省の招きで米国やマレーシアなどの大使館員らも訪れた。廃校舎活用の成功例として研究対象になることも多く、玉井副社長は「単なる経済活動にせず、地域作りにつなげたい」と話している。

10月29日22時19分配信 産経新聞

「秋津野ガルテン」リンク

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なるほどさん☆ 

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自伐林業で食べていける

少し前ですが、林業の盛んな町の直売所を企画する話があった時に、山がある暮らしについてイメージしてみました。

山があるってことは、木があるって事。だから、それを使えばエネルギーになるってことは分かっていても、それって今時、全然現実的じゃないな~って思いました。

だって、それを燃やしてエネルギーにする設備なんてないし、切ってくる林業もあまり活性化している感じじゃないから、どこで手に入れたらいいのかも使い方も分からなくなってるからです。山が日本では宝の持ち腐れで、春先になれば、花粉が飛び散る厄介者=「山」近くにありますってぐらいにしか最初は思えませんでした。

でも、よくよく考えてみたら、(都会にいる人間ほど)そうした木が燃えるものであることとか、それを使って石釜ピザで食べれたらおいしそ~とか☆単純に薪割りだけでも体験学習になるんじゃない☆ってワクワクしてきました。

そもそも、現状林業は儲からないと、新しい担い手が付かず衰退してしまっているけど、ほんとは、国土の70㌫が森林なんだから、お宝を放っておいているともいえます。それを使える環境にあったら、地域活性化にも繋がる。子供の教育にもいい。商売に使わない手はないのにね☆と思います。調べてみると自伐林業というのがあるようです。
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◆「 自伐林業(読売の記事)」Openブログより(リンク

 日本の林業は赤字ばかりだと思ったが、それは工夫が足りないだけだったらしい。うまくやれば十分に産業になるらしい。

 日本の林業は赤字ばかりだ、というのが常識だ。ところが、この常識に反する運動をしている人がいる。土佐でやっているせいか、「林業会の坂本龍馬」と呼ばれているそうだ。(本名:中嶋建造)

 その方針はこうだ。
 「森林組合などで大規模林業をするかわりに、個人が自営で小規模にやる」
 つまり、比喩的に言えば、「コルホーズやソホーズみたいな集団林業をやめて、個人単位でバラバラに林業をやる」ということだ。

 で、その本質は何かというと、こうだ。
 「機械や燃料などにやたらとコストをかけて高性能なものを使ったりしないで、中古の小型の機械でコストをあまりかけないでやる」

 で、その意味は何かというと、たぶんこうだろう。(私の見解。)
 「日本の森林は、平地の森林ではなく、山地の森林である。そこでは、大規模な機械を投入できる環境にない。なのに大規模な機械を投入しようとすると、林道を作ったりして、環境破壊と高コストを伴う。それより、日本の環境に適応するように、小規模でやればいい。そのためには、大規模林業向けの森林組合(および分業)などは、かえって非効率なのである」

 ──

 以上でいろいろと述べたが、話の典拠は、読売新聞 2013-08-16 (朝刊)にある。記事の全文を引用するわけには行かないので、部分的に引用しよう。

 5年で50人以上の自伐林業者が誕生しました。年収500万円を越える人も出ています。

 自伐林業とは、自分の山を自分で伐採し、お金にしていく普通の林業です。けれど、今の日本で「普通の林業う」といえば、森林組合や素材生産者に自らの山の管理を委託することです。森林組合の下で林業は大規模化され、1自治体での林業実施者が一つの森林組合だけという地域も多い。こうした山林での林業は、1セット1億円もする高性能の機械を導入し、専従の職員も雇い、燃料も大量に使うので、高コスト体質になりがちです。大きな重機を入れるための道を造って山に負担をかけるため、土砂災害の原因にもなりかねません。
 自伐林業なら、中古の2トントラックと3トン程度の小型パワーショベルで事足ります。


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【 関連サイト 】
とりあえず、ネット上の情報

→ 自伐林業・鬼の搬出プロジェクト | 上山集楽(リンク
→ 田舎元気本舗 | 自伐林業システムを活用した間伐作業(リンク
→ 自伐林業やれんのか!(リンク
→ 自伐林業推進フォーラム「本当の森林・林業再生を考える」 ‐ ニコニコ動画:Q
(リンク



コールスロー

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知っていますか? 空から撒かれる毒について / 農薬の航空散布

かなり具体的に農薬の歴史や危険性について説明してくれている記事を紹介します。

農薬が戦時中の毒薬というゴミで金儲けするために、使われ始めたという。

さらには、農薬を使わない農家にではなく、農薬を購入する農家の人に市が補助金を出すという規程があるのだそう。

普通に考えれば、無農薬で一生懸命育ててくれた農家の方が評価されるべき。

安全な食に対する期待はより一層高まっていくと思うので、こういった認識を生産者は持つ必要があると思う。

以下引用(化学物質鈍感症と化学物質敏感症の方に読んで欲しい)リンク

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■農薬の航空散布日本初は、神奈川県

1958年。神奈川県で水銀粉末が有人ヘリにより空から撒かれたのが、日本初。これは、稲に発生する「いもち病」を予防するためであった。

(中略)

■農薬の空中散布の歴史

1958年 神奈川県で始めていもち病対策に、水銀粉末が撒かれる
1962年 法的根拠のないまま、農林水産事務次官通知「農林水産航空事業促進要綱」による行政指導で本格化。
1988年174万haをピークに、減反政策により作付面積の減少。空中散布反対運動で減少傾向になる。

しかし、有人ヘリに変わって登場したのが「無人ヘリ」
     
2002年有人ヘリ散布面積がおおよそ45万ha前後に減少したにもかかわらず、無人ヘリによる散布実績が39万haと増加したため、全体として、大した減少にならなかった。


(中略)

■無人ヘリにした真の理由

なぜって、同じ1000ccの農薬を撒くのに、地上散布では年に2回撒いても農薬使用量はたったの2ml(おちょこ一杯もない)。しかし無人ヘリにすると‥たった一回撒いても、農薬使用量333ml(コップ一杯半も)。散布する回数を減らしても、農薬の販売量は、格段に多くなりました。減反で作付面積が減っても農薬の販売量は増えるわけですから、農薬を売って儲けようとする者にとって、空中散布というシステムほど安心なものはないと思います。つまり、農薬が空中散布されるようになったのは、虫による被害というより、農薬で儲けたいという意図が目に見えないところで働いているように思います。

(中略)

■増え続ける登録農薬

無人ヘリになってから、散布が許可される農薬の種類が年々多くなっているそうです。(どうして~?高濃度の毒がどんどん増えるじゃないですか!!!)

2004年には
殺菌剤………42種類
殺虫剤………31種類
殺虫殺菌剤………12種類
除草剤………33種類
植物成長調整剤………6種類
計124種類となっています。

(中略)

■農薬購入補助金ではなく、無農薬農家に補助金を

驚くことは、農薬を使わない農家にではなく、農薬を購入する農家の人に市が補助金を出すという規程があることです。少しでも、人々の健康や環境を考えるなら、自然農農家に補助金を出して欲しいものですが…。お金と繋がった社会システムは、こんなところでも不思議な行動をとるのです。

(中略)

■自然農の案内 / 私たちの希望

奈良と三重県の県境に、自然農の研究家「川口由一」さんが指導する田んぼがあります。そこでは、「耕さず、肥料・農薬を用いず、草々・虫たちを的にしない」自然に沿った農を実践しながら「学びの場」として「自然農塾」が開かれています。

実践を通した、自然農の学びは、具体的な方法・技術を身につけながら、自然のこと、生命のこと、自分のことを明らかとして、誰もが安心してその命を全うし、平和に生きることができる全てを学んでいくそうです。

月謝などが不要で、現在生活が苦しいという方でも、行く費用さえあればどんな人でも学べます。こんなところがあるのですから、畑や田んぼを持っている方是非、ここで学んでみてください。

詳しくは、「赤目自然農塾」ホームページを見てください。↓
リンク

■まとめ

金儲けのために自らに毒をまく生き物がいるでしょうか?もし、そんな生き物がいたら…馬鹿としか言いようがありません。しかし、私たちは、、そんな馬鹿なことを不思議にもしています。

それは、お金のシステムによって人々を支配し、人類も環境もズタズタにするものがいるからです。そうでなければ、国民を守るはずの国が、毒を撒いて国民の健康と環境を破壊するような計画を立てるはずがないからです。

まず、私たちは、国によって守られていないという事実を知り、みんなで協力しこの罠から抜け出さなければならないと思います。そのためには、上記に案内しましたが、自然に沿った自然農を学び、それを実践することだと思います。現在農家をされている方の中に、このような学びに参加される人が増えていくことを願っています。
=================================
以上



加賀野宏

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日本農業の真の実力 ~農業従事者1人あたりの生産量は増加している!~

高齢化に伴い農業人口が減っているのは、日本だけではなくEUも同じ。にも関わらず、日本の農産物の総生産量は増えている。つまり農業従事者1人あたりの生産量が増加しているという事実。個別に見ても、その生産量が世界のトップテンに入る農作物だってある。
農業の悲観的な側面ばかりがクローズアップされるが、憂うことはない。
以下、BBの死角リンクより。

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日本農業の真の実力

「農業の担い手が減少し、高齢化が進むなか、耕作放棄地は増える一方で食料自給率は下がり続けている。来るべき食料危機に備え、食料の海外依存度を減らさなければならない」といった政府発表や大手マスコミの決まり文句を聞かされ、日本の農業の実力が誤解されるが、むしろ可能性を秘めた成長産業、日本農業の真の実力をお見せしたいと浅川芳裕氏は、以下のようなデータを教えてくれる。

まず、日本の農産物総生産量は着実に増えている、と。1960年の4700万トンから、2005年には5000万トンと300トン増えている。ちなみにカロリーベースの自給率は79%あったが40%に半減している。多くの人はカロリーベースで半減すると、生産量が半減したと勘違いしているが、実際は増産している。それぞれの品目別に見て、生産量が世界トップレベルのものが少なくない。ねぎの世界一を筆頭に、ホウレンソウは三位、みかん類は四位、キャベツは五位、イチゴ、きゅうりは六位と、世界のトップテン入りを果たしている農産物は数多い。生産能力の四割減を減反しているコメは10位だが、減反開始前は三位だった。りんごが14位で、欧米のメジャー作物ジャガイモでさえ22位と健闘している。これだけの生産量を誇っている理由としては、日本が世界10位の人口大国であること、さらに国民所得も高い。コメやイモ類などカロリーの高いものを大量に消費したが、現在は多様な果物や野菜を食べる食文化が根づいたことも背景にあるという。

 確かに農業人口は減っている。あたかも日本だけ減少しているように語られるが、それは誤りだ。農家の減少率を過去10年を比較すると、日本で22%に対しEU21カ国で21%減、ドイツが33%、オランダが29%、フランスが23%、イタリアが21%。日本だけが突出しているわけではない、と。しかも生産量が増えている。
これは農業者一人当たりの生産量が増えた、つまり生産性が向上したことを語っている。農業者一人当たりの生産量は、1960年の3.9トンと比較し2006年は25トン超。過去40年あまりで生産性が6.4倍上がっている(これは基幹的農業者数で産出)。農業者数で1960年に約1200万人が2005年に約200万人。農家数の激減は事実だが生産性の低い農民が減り、生産性の高い農業経営者が増えたのが実態である。
この生産性の向上にもっとも貢献しているのが施設園芸である。施設園芸とはビニールハウスを始め、特殊フイルムやガラスを用いた園芸ハウスを設置し、外部環境を制御、病害虫の侵入を抑えて高効率・高品質栽培を可能とする栽培方式のこと。設置面積は中国、スペインに続く世界三位。これにより一年を通じて多彩な野菜、果物、花を入手できるようになった。浅川氏はさらに分析を進めて、生産性向上の背景には、大量生産・大量消費型社会の到来がある。つまり工業化による経済発展にともない、人口の多くを農民が占める生活水準の低い途上国から、少数精鋭の農業者が食を担える先進国に成長したことを示している。これはすべての先進国が歩んできた産業構造の変化だという。

 浅川氏の論はさらに突き進む。農家数の減少が何ら問題でないだけではなく、それでも日本の農家数はまだ多すぎるという。農家が人口に占める割合を見てみると、英国の0.8%、米国の0.9%、ドイツの1.0%に対して日本は1.6%と突出して高い、と。約200万の農業者のうち9割180万の農業者は兼業農家か趣味的農家であり、こうした農民階層の分布も、日本に限ったことではないという。専業農家の比率は日本の15%、イタリアで12%、ギリシャで13%、スペインで19%。日本の食を支えている農業事業者の実態を広く国民に示せば、農業は成長産業として位置づけられるはずだと、浅川氏は語る。

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※浅川芳裕氏:ベストセラーとなった『日本は世界5位の農業大国-大嘘だらけの食料自給率-』の著者。若者向け農業誌『Agrizm』の発行人で月刊誌『農業経営者』副編集長。株式会社農業技術通信社の専務取締役。



匿名希望

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「農業を支える女性たちのグループ活動が地域活性化の源」

農村の女性たちは、生活の知恵として、農産物を加工・保存するさまざまな技術を持っています。その知恵や技術を活かして登場し、広がりを見せているのが「農産物直売所」「農産物加工所」「農村レストラン」など。

そんな“元気な女性たちのグループ活動”の事例を紹介します。

『農業を支える女性たちのグループ活動が地域活性化の源。~「JAにじ」(福岡県)の多彩な女性組織の活動~』リンクより転載します、
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■女性グループがヒット商品を生んだ

昨年から全日空の機内食用の食材に採用された福岡県「JAにじ」のオリジナル商品「柿スライス」は、甘柿の代表的品種である富有柿のドライフルーツ。しっとりした食感を残した半生タイプで、上品な甘さとヘルシーさから、ネットショップなどでも根強い人気を誇る商品です。じつは、この「柿スライス」を商品化したのは「JAにじ」の女性12人が2000年に結成した「柿加工グループ」。メンバーは全員、農家の主婦で、農作業と家事を終えた夜7時過ぎに集まり、加工作業をしています。

「JAにじ」のある福岡県うきは市は大分県との県境にある山里。梨、ぶどう、いちご、キウイ、桃などを生産するフルーツ王国です。とくに富有柿では、日本有数の大産地。それだけに、規格外品の数もハンパではありません。「柿加工グループ」代表の松岡ヨシ子さんは「同じように育てても、どうしても規格外品が出る。それらは価格がつかないので、売るに売れません。しかし、捨ててしまうのは、しのびないし、もったいない。なんとかしたい一心で、最初はボランティアで始めました」と振り返ります。「柿スライス」の誕生をきっかけに、続々と加工を手がける女性グループが誕生し、多くの商品が生まれ始めました。たとえば、05年に、漫画家のやくみつるさんが審査委員長を務める「一村逸品大賞」(主催・日本農業新聞)を受賞した柿ドレッシングは、01年に女性7人が結成した「うきはフルーツ愛好会」が商品開発したものです。

■星の数ほどグループを

一昔前は、力仕事が多かったため、男社会のイメージが強かった農村ですが、今では加工品の製造や直売事業、農家レストランなど、女性の活躍の場が広がっています。農家の主婦から"女性起業家"へと転身した女性も少なくありません。うきは市の場合、地域の自主活動グループが、女性起業を生み出す基盤のひとつ。現在では、地域で413ものグループがあり、農産加工から廃油せっけん製造などのエコ活動、フラダンスなどの趣味まで、活動内容は多岐に渡ります。この背景には、「星の数ほどグループを!」を合い言葉にグループの結成を呼びかけ、支援してきたJAの存在があります。「今、農作業の6割以上を支えているのは女性です。女性のパワーなしに今の農業は成り立ちません。そのパワーを生かしてもらえる環境を作ることが、地域の絆を深め、地域を元気にすることにもつながると考えています」と、「JAにじ」の足立武敏組合長。加工事業・直売事業で消費と生産をつなぎ、エコ活動で地域の環境を守る。グループ活動を通じた女性たちのネットワークは、地域のパワーの源にもなっているようです。

■小規模な地域型経済が文化と景観を支える
 地域に根付くJAだからこそできる仕事がそこにある

「JAにじ」の女性たちの活動拠点になっているのが、2004年、うきは市のシンボル・耳納(みのう)連山の麓に。JAが建設した都市・農村交流施設「耳納の里」。農産物直売所「まんてん市場」、農家料理レストラン「夢キッチン」、パン工房や豆腐工房などが集まる「食彩館」など、地域の食材と、女性たちの知恵や加工・調理技術が生み出す旬の味が人気の観光スポットになっています。

さて、もともと農村の女性たちは、生活の知恵として、農産物を加工・保存するさまざまな技術を持っています。「JAにじ」では、その技術を生かしてもらうため、加工施設の建設や加工器具の購入、販路としての直売所の建設などを進めてきました。一方でグループ活動を支援するリーダーを「文化協力員」として育成するなど、ハード面、ソフト面の両方から、女性たちの活動を支えています。「昔の農村では、集落ごとに女性組織がありましたが、今は、都市化が進み、女性のライフスタイルも多様化しました。それなら、集落の枠にこだわらず、意欲のある女性たちがテーマごとにグループを立ち上げ、やりたいことをやれる仕組みを考えた結果が、このかたちです」と、「JAにじ」の足立武敏組合長。昔から農家の主婦の力は農村社会を影で支えてきました。その力が今、表にも出始めてきたのです。農村のあり方が少しずつ変わってきたといえるでしょう。

 ======================================================以上



斎藤幸雄

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林業を活性化させれば、農業も活性化できる?


経済破局や、TPP参加という日本の将来を考えた時、日本の食糧確保にむけた、農業の活性化は一つの重要な課題だと思います。

また、日本にたくさんある資源といえば、木であり、林業の活性化も日本の可能性ではないでしょうか。

今回紹介するブログ「楽農倶楽部(別館)(リンク)」さん、「林業を活性化させれば中山間地の農業も活性化できる」と提言されています。

以下引用

===中山間地の集落営農は林業も考慮すべきである===

中山間地での農業は確かに生産効率は悪いのですが、林業も考慮すれば総合的な生産効率を高めることができるのではないかと私は思います。

(中略)

中山間地の農業が廃れてきた理由は簡単です。
 林業が廃れたから集落が廃れたわけで、集落が廃れれば農業も廃れます。
 ゆえに、逆も真なりで、林業を活性化させれば中山間地の農業も活性化できるはずです。

(中略)

中山間地での棚田や段々畑での農業は生産効率が良くないのは明らかでです。
 農業だけで稼ぐなら平野部の農業のほうが有利なわけですから、中山間地で農業だけで稼いで食えと言う発想こそが問題なわけです。

 高付付加価値の農業をすべきだと言う方もありますが、その発想はあまりにも貧困です。(-_-;)
 棚田の米は確かに美味く付加価値はあるが、それは味の違いがわかる者がいて、その数が多ければ成り立つ話しである。
 他に美味いものもあるが、その価値を理解できる者が多くいてこその話である。

 高付付加価値の農業なんて、非常に思慮の浅い場当たり的な無責任な発想でしか無いから、具体的に何をどのようにつくれば良いと言う話にならないのですな。

 中山間地の農業は自給自足的な色合いが濃いもの(幾分かの余剰はあるがそれだけでは食えない)でありますから、農業以外の仕事を中山間地につくること。それが中山間地の農業を維持することになるのです。
 ゆえに、もともと中山間地の主要産業であった林業を活性化することが大事なのですな。

 別に林業にこだわる必要は無いのですが、工場などを誘致しようにも中山間部は交通の便が悪かったりしますので、企業もあまり来たがらないでしょう。
 中山間地に恵まれた資源であり、現在使わずに埋もれている資源である森林を有効に活用することができれば、それが中山間地で行うにふさわしい事業と言えます。

 政府の無策で外材に押されて衰退した日本の林業ですが、建築資材以外の用途に目を向ければ林業の復活の見込みはあると思います。
 石油が高騰した今日では、価格的には木質ペレットが灯油に対抗できるぐらいになりましたし、数十年もしないうちに大量石油浪費国の米中の石油が枯渇し、非常に石油が高価になることが予測されていますので、森林からバイオメタノールやバイオエタノールなどの燃料をつくることも考えられており、その技術も実用化しているのですな。


バイオマス利用技術
リンク
情報元:
月島機械株式会社
リンク

バイオマスガス化メタノール製造システム
リンク
情報元:
三菱重工業株式会社 原動機事業本部
リンク


 かさばる木材を遠くのプラントに運搬してアルコール化するより、中山間地にプラントを建設してできたアルコールを需要のあるところに運搬したほうが効率が良いはずです。
 中山間地に勤め先ができれば、過疎化対策にもなります。
 別に毎日プラントに勤務する必要はないわけで、農閑期にアルコールを生産するようなプラントの運営をすれば良いのですな。
 自給自足的な農業でも、食べ物を自分でつくれば無駄に金を稼ぐ必要が無いから持続的な森林利用にもつながるでしょう。

 また、石油と言う浪費できるエネルギーがあってこその外材ですから、石油が枯渇すれば建築資材としての国産材の用途も復活するでしょうから、中山間地の林業と農業を維持することは国策としても大事なことなのですな。

(中略)

マスコミは石油業界の既得権益にどっぷりと浸かっていますから、この手の情報をあまり流すことはありません。
 しかし、NHKぐらい、公共放送の責務としてこう言う情報を積極的に流していただきたいものありますな。

===========================
以上




加賀野宏

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田んぼの忘れもの

江戸時代前期に著された日本初の農書である「農業全書」。

この「農業全書」の考え方を300年を経て、現代に受け継いで広めている人達が居ます。農学博士であり百姓である宇根豊氏と、農民であり作家である山下惣一氏です。この2人は1990年代から「NPO法人農と自然の研究所」を立ち上げ、脱市場の農業活動を九州を拠点に行なってきました。

そのNPO法人「農と自然の研究所」の代表理事でもあった宇根豊氏が、現代の言葉で語る「農業全書の視点」をご紹介します。

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田んぼの忘れもの / 宇根 豊 ・他・抜粋 

■害虫と農薬

「害虫だけを殺す農薬なんて、絶対に存在しない。なぜなら、害虫が死ねば、害虫の体内に寄生していた天敵も死ぬし、害虫を食って生きている天敵にも影響を与える。生物を排除するために、農薬を散布する。その効果が優れているほど、排除・駆除しようという気持ちは肥大していくだろう。そして害虫だけを殺す、安全な農業という自己矛盾、認識の誤りに気づかないほど、人間と自然の関係は空洞化していくのだ。こうした発想の農業技術を、援助と称して輸出するわけにはいかない。」


■地域と多様性

「地域、地域に多様な穀物が栽培され、稲でも、多様な種類が栽培され、多様な食べ方がいきていた時代を決して忘れてはならない。国家のためではなく、消費者のためだけでなく、自分や地域のために田畑を耕し、そこにあった作物をつくる。そのことが文化を豊かにし、環境を守ることにもなるだろう。そのために稲作を楽しむ百姓の思想こそが、消費者や国を救うことになりはしないかと、予想する。」


■量の価値と大切な価値

「米という生産物の量だけで、生産力をはかるのは一面的だ。その田んぼに住むいろいろな生き物も含めて生産物だと考えたらどうだろう。生産量だけを追究した農業近代化技術は、生産力そのものを痩せさせているという事実がある。」


■赤トンボと近代思想

「赤トンボから目をそらしてしまう何かを、ぼくは、近代化思想と呼ぶことにする。とくに戦後の農業の近代化によって、何かが失われ、何が残っているかを、ぼくは検証するためにこの本を書こうと思った。学問や行政の視点・言葉ではなく、そこに住む生き物や人間の視点・言葉で語ろう。そして、もう過去に後戻りできないのなら、近代化の行く末の未来ではなく、別の未来を提案したい。」


■田んぼの土

子供たちの教育の中で、農業体験が取り入れられるようになっている。田んぼに田植えにやってきた都会の子どもが、「どうして田んぼには石ころがないの?」と聞いた。

石ころがなくなったのは、百姓が足にあたるたびに、掘り出して、捨ててきたからである。それも、10年、20年でなくなったわけではない。これが土の本質である。土の中にはたぶん百姓と自然が、土を作り上げてきた数百年の時が蓄積されているのだ。

初めて田んぼに足を踏み入れた子供たちは、田んぼの土のぬるぬるとした感触に驚く。

この土のぬるぬるとした感じは、数十年数百年かけて、百姓が耕し、石を拾い、有機物を運び込み、水を溜めてつくってきたものだ。しかし、百姓だけがつくったのではない。自然からの水が、山や川床からの養分を運び入れ、田んぼの中では藍藻類が空気中の窒素を固定し、稲の根が深く土を耕すから、こんなに豊かな土ができるんだ。


■土と命

このぬるぬるは、生きものの命の感触なんだ。だから水を入れて代かきすると、ミジンコや豊年エビやトンボなどが生まれてくるし、いろいろな生きものが集まってくるんだ。

こうした田んぼで、稲が育つ。だから米は「とれる」「できる」もので、人間が「作る」ものではない。人間が関与できるのは、「土づくり」だけだ。その土も、山や川、藍藻類やオタマジャクシなどの自然と、石を拾ったり、水を引き込んだりする人間との共同作業なのである。


■めぐみ

農業とは自然に働きかけて、自然から「めぐみ」をいただくことである。そして農産物とはそのめぐみのごく一部に過ぎない。

こう考えると、農業こそは、自然に抱かれ、自然の恵みに養われて生きている人間の本質に根ざした営みである。近代科学技術、近代工業の発展によって、その自然が忘れ去られた事で、こうした農業の真の姿も見えなくなってきたのだろう。


■アキツクニ

トンボやメダカ、蛍が、ふつうに棲んでいた田んぼが見られなくなり久しい。戦後、生産の効率という、どちらが多く金を生み出すのかで、物事の価値を判断する考え方が広まった。

なぜ、秋になると、赤とんぼが、たくさん舞っているのか?それを辿って行ったとき、そこには田んぼの存在があり、人間も含めた自然環境を支える、生態環境の全体像が見えてくる。米だけが、もっと収穫できれば、そこに虫やタニシや、ヤゴ、鳥などが、いっさい居なくなっても、人間は、暮らし続けられるのだろうか、そういう原点に還ってみる。

古代、我が国は日本を「瑞穂の国」、あるいは「アキツクニ」と自称した。その「瑞穂」とは、瑞々しい稲穂という意味であり、アキツとは、その上を飛ぶ赤トンボたちのことである。



笠原光 

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企業誘致ではなく、自分達の事業としての売電参入

 今、お上に任せてはおけないという自給志向、自考志向が顕在化しつつあります。そして、高齢化した地方の集落自治組織でも、自分達の事業の1つとしての売電事業を起点に、地域を活性化しようという試みが、あちらこちらで始まっているようです。

9月16日日本農業新聞の記事から引用です。
リンク

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再生可能エネ 自治組織が売電参入  (

 過疎や高齢化が進む地域で、太陽光発電装置を町内会など自治組織が自ら設置、管理し、売電収益を地域コミュニティーの維持に生かす集落が出ている。発電量は小規模だが、売電収益を人口減少に悩む町内会費の補填(ほてん)や地域活性化の財源に充てる。大企業によるメガソーラーの建設が加速化する中で、地域に根差した発電で、収益を有効活用する仕組みに注目が集まっている。

・町内会費 補填も 地域活性化の財源に

 高知市春野町の根宜谷・唐音自治会は10月、集会所の屋根に太陽光パネルを設置する。自治会長で農家の川?好澄さん(63)は「最近、住民のつながりが希薄になってきて寂しい。売電の収益を神社の修繕や地域を活気づける財源にできれば」と意気込む。

 きっかけは、同市が今年度打ち出した、町内会が集会所に太陽光発電の装置を設置する際に、初期投資を半額助成する事業。4.9キロワットの太陽光パネルで、売電収益は年間20万円を見込む。初期投資は210万円で、半額は市が拠出し、残りは自治会の内部留保を活用する。同自治会の世帯数は29戸。同市は「再生ネルギーに対する住民の意識を高め、収益で地域活動を活性化してほしい」(新エネルギー推進課)と事業の狙いを話す。

 再生可能エネルギーは、大企業が事業として取り組むケースが目立つ中で、自治組織による売電は小規模だが、地域の活性化につながっているのが特徴。長崎県五島市の黒蔵町内会は、5月に1200万円掛けて総発電量35キロワットの太陽光パネルを設置し売電を始めた。町内会長の大櫛勝巳さん(52)は「住民150人のうち3分の2以上が75歳を超す。売電は、草刈り作業も難しくなるような高齢化で、どうにもならなくなってきた地域の存続を懸けた事業」と説明する。高齢者にとっては年間5000円の町内会費が大きな負担になっていたことから、来年度からは無料にする方針だ。

 この他、兵庫県丹波市春日町の山王自治会も昨年4月に、自治会の貯蓄1700万円を元に、自治会の所有地に太陽光発電所を設立、売電を始めた。売電収益は年間200万円を見込み、初期投資は9年で回収できる見込みだ。

 住民はわずか12戸。最近では売電収益を財源に、共同で遊休地で小豆やサンショウ作りを始めた。農家の細田泰宏さん(62)は「売電を始めて住民が集まる機会も増えて、みんなで村を何とかしたいという機運が高まっている。村が元気になった」と笑顔で話す。

 自治組織が再生可能エネルギー事業を始めるケースについて、東京大学の飯田誠特任准教授は「固定買取制度はこれまで地元の資源にもかかわらず、集落外の企業に利益が出ていた。住民が事業に参加し雇用や仕事につながる取り組みは非常に意義深い」と評価。「発電事業には煩雑な申請も必要で電気供給の責任も伴う。行政にはそうした対応や初期投資を工面する助言などのバックアップが求められる」と指摘する。
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 現状、助成金無しでは成り立たない太陽光発電の是非はともかく、企業の金儲けではなく、地域自治組織が、自分達の地域活動を活発にするために、売電事業を初め、それを1つの起爆剤にして、新たな仕事や役割を作り出し、自分達の生きる場は、自分達で何とかするという文字通りの自給志向を形にして行っているところが新しい注目点だと思います。

企業誘致ではなく、自分達で事業を始めて、地域を元気にする。これが、これからの地域活性化の基本ではないでしょうか。

そして、それは、各々、単独でやるだけではなく、地域同士をネットワーク化すれば、もっと面白いことが出来そうです。それが、次の段階の課題と言えるでしょう。
(「自給自足」を売りにネットワーク作り274266)



長谷暢二

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