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農村を活性化させる為には?

市場原理との決別こそが突破口である

食料の自給率について、農林水産省の資料では、平成10年度の供給熱量自給率で約40%と表記されています。数値自体決して高いとはいえませんが、果たして実態を指し示しているのかどうか怪しいモノです。

例えば我々の村の供給熱量自給率は約300%あり、その内約250%を換金し不足分を農業収入以外の兼業収入、及び年金を補てんすることによりなんとか耕地を維持しています。しかも消費動向に合わせるために機械化、化学肥料、農薬、f1種等を最大限に活用する(あるいはせざるを得ない)生産様式を前提としていますから、こうした生産条件が満たされない場合、たちまち大幅な減収の憂き目にあいます。もし社会的な条件が変わり、例えば、ガソリン、重油、の供給量が半量となっただけでも、供給熱量自給率は恐らく100%を下回るとの予測を立てています。

さらに追い討ちを掛けて、兼業および年金収入が減収した場合は、村の自給用食料すら確保することが大変困難な状態に追い込まれてしまいます。

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消費動向に無限に迎合して行く農業生産様式にそもそもの問題があるとはその通りですが、我々農業者がこれからの村の将来を考え、新たな可能性の有る課題をにない実践して行くには、農用資産、体力共、これまであまりに多くのモノを食いつぶしてしまったのが現状ではないかと思えます。

後継者問題から考えてみても、平成11年度の販売農業就業人口385万人の年齢構成は15~44歳が14% 45~54歳が12%、そして55~64歳が23% 65歳以上が実に51%にも達しています。平均70歳が生産年齢の上限とすれば、つまりあと5年ほどで農業を担う人工が1/2になるということです。今以上の機械・集約化を行ったとしても、耕地からの収穫の物理的な限界条件もあり、おそらく生産量は半数近くに落ち込むのは必定です。

新規就農者も年6万人程度はありますが、そのほとんどが小規模で不慣れな事、あるいは離農者も少なくないことを考えれば、生産量が劇的に増す事には期待できないでしょう。

こうしてみると日本の風土が育んできた村落共同体は、今や崩壊寸前の状況かもしれません。しかし私はこうした絶望的と見える現状の中にあっても、悲観にくれることなどないと思います。

これまで堅牢としてそびえたっていた私権統合と、それに栄養を注ぎ込んできた市場原理はもはやその活力を失いつつあります。消費動向も、未だ表面的な動きに留まっているとはいえ、安全志向、そして顔の見える生産・消費関係の構築へと動き始めているのも事実です。とすれば、これまで農業を疲弊させてきた市場原理におもねることなく、まさに自立した新しい農業の地平を切り拓く大きな可能性が生まれたのだといえるのではないでしょうか。

奥村博己

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