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農村を活性化させる為には?

農がもつ依存的秩序安定性に風穴を開ける可能性

ユニクロのファーストリテイリングの野菜販売事業は、農業への企業参入という点で興味を感じていました。
しかし撤退した。何が足りなかったのだろう?

質の良い食を安く提供しようとするスタンスではじめた割に、健康志向潮流を意識して質(安全とか)の向上を目指しすぎためスーパーより高い金額になって普通の人の意識に受けず黒字化の目途がたたない、というのが撤退理由。
ところで、そもそも今の農業事業で採算が合っている農家などどれほどあるのだろうか?
今の農業の構造はどうなっているのだろう? 

現在の農業構造を考えるうえで、戦後の昭和22年から25年までの3年間かけて行われたGHQによる”強制的”な農地改革は重要な視点であると思う。
この農地改革は、小作人を使った「大農制農業の形態から小農制農業に移行」する契機となったが、私はこれが現代の農業がもつ構造の決定的分岐点だったのだと思う。
農地改革は、地主の搾取から苦しむ小作人の貧困を和らげる施策ではあったが、農業という生産様式で見た場合には、「小農制への転換」という決定的な構造的問題を孕むことになったと思う。
その問題構造を思いつくままに簡単に列記すると、
①まず何と言っても農地のばら撒きは、農地の私有権意識を、一部の地主だけでなく小作人であった全ての農民にまで広げた。
②生産様式を共同体的集団様式から家族(≒個人)に転換させた。
③家族零細経営である小農制(人的労力が不足)のため、農業の効率的生産性が必要に迫られ、生産機材の変化による生産性の向上を目指さざるをえなくなる。⇒農業の工業機材の必要意識が拡大⇒都市部の工業生産拡大に寄与し、皮肉なことにこれが農業と工業の格差を広げていくことにも繋がる。
④更に、“土地私有=農業を継続”の構造ゆえに、専業では成り立たない生産性に陥っていっても農業を継続していく(=土地を所有しておきたい)ために兼業農家という形態に移行していく。しかし、これが都市部の工業生産の労働力確保に寄与し、さらに農村と都市(農業と工業)の格差を付けていくという皮肉を生んでいく。
⑤農民の殆どが零細ながらも農地を私有する小農制は、土地の共有化(→村落の共同体化や農業法人化や企業的農業、etc)とは逆ベクトルで、全ての農業改革が土地私有の呪縛から抜け出せなく足枷になる。

このように考えていくと結局、農業の可能性への転換は、「零細な土地私有制の農業形態=小農制」が足枷になって現代に至っている。

麻丘東出
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