例えば、農に期待される役割として、教育機能がありますが、それは農業が生産の場だからこそ=闘争圧力の加わる場だからこそ発揮されるものだと思います。同様に、地域の繋がり、再生を考える上でも、生産課題の共有無くしては成り立たないと思います。
また、現代は食べるに困ることはない時代ですが、その生産基盤の維持、存続という次元では、社会全体として課題を抱えています。小農制と市場流通によって支えられている食料生産の現状は、非常に脆弱だといえるでしょう。かつてみんなが農業をやっていた時代ではなく、ほとんどの人が農業から離れている現代だからこそ、農業生産基盤の確立(と社会全体としての組織化・統合)は、求められているのではないでしょうか。
このことは、「儲かる農業」にもつながってくると思います。儲かるということは、経営的に実現するということであり、そこから誰もが担える可能性を拓けるということだと思います。最近の農業志向を現実の力とするためにも、経営的に成り立つ農業が必要だし、これまで儲からない→仕事に出来ないという図式にあった農業を、新しい仕事にしてゆくことにもなると思います。
活力の面から考えても、儲からない農業では活力は出ないと思います。儲かる=お金が集まる=評価が集まる⇒活力上昇という意味で、儲かることは活力の指標であり、みんなの期待に応えているかどうかの指標にもなると思います。
(生産の場ではあるが儲からない(実現しない)農業とか、儲けは出ているがどんどん農業生産から離れてゆく、というのでは、みんなの期待に応えていないような気がしてなりません。)
馬場真一
スポンサーサイト
