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農村を活性化させる為には?

農家力(自給の思想)が「地域という業態」を創造する③


223343の続き
農文協の主張 2010年1月より転載
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◆暮らしの原理からの「流通のとりもどし」
一の「流通のとりもどし」。中央市場を基点に集散する単品大量生産の流通システムが全国を覆うなかで、地元市場や引き売りなど、気軽に販売できる場が失われていった。そんな小さな流通を農家にとりもどし、多品目少量生産の地域流通システムをつくりだしたのが直売所である。流通マージンや出荷経費が市場流通と比べるとはるかに少なく、農家の手取り率は高く、代金決済も速い。またお金が地域で回り、今では地域経済を活性化する無視できない力になってきた。

だが、直売所が進めたのは単なる流通合理化ではない。直売所は、農家と地域住民・都市民が交流する、つくる人と食べる人の共感関係づくりの場であり、そして「だれでも、いつでも、なんでも出荷できる」場である。直売所を支える暮らしの原理が直売所に、この2つの特質をもたらしている。この特質が軽視されれば、直売所はその生命力を失うことになろう。

直売所を基点とする地域住民・都市民との交流は、料理教室、農村レストラン、学校給食、農業体験などへと輪を広げ、だれでもなんでも出荷できることは、加工品やクラフトなども含めて、個性・地域性があふれる魅力的な品ぞろえを可能にする。2つの特質を強めれば直売所はまだまだ伸びる。そして、直売所がもつ人々を結ぶ力が、「地域という業態」の原動力になる。

◆「農法の見直し」と「地域資源活用の広がり」
2つめの「農法の見直し」。「ザ・直売所農法」では、ズラシ(早出し遅出し)、葉かき・わき芽収穫、密植・混植など、直売所ならではの工夫を紹介した。市場流通の規格から自由になるとさまざまな工夫が生まれる。この工夫もまだまだ伸びる。

規格は自由だが、「安全でおいしい」ものを届けたい。そこで、土着菌利用のボカシ肥や竹肥料、マメ科利用、自然農薬、月のリズム防除など、多様な工夫が生まれる。金もかけたくないから、堆肥栽培や土ごと発酵方式で、家畜糞尿など身近な資材を生かし、間作・混植で病害虫が出にくい作付けの工夫もする。

直売所では、自在な栽培法が展開している。直売所も市場出荷も売ることに変わりはないのだが、食べる人との直接的な交流・共感と、そして「なんでも・いつでも」という自由性が、作物や土への向き合い方に変化をもたらす。これまで蓄積してきた高品質・多収の技術を生かしつつも、作物の自然力や多様性、地域資源の活用へと発想が広がり、農業の近代化が断ち切ってきた、自然と人間の働きかけ働きかけ返される関係が回復する。

こうして3つめの「地域資源活用の広がり」である。

かつては山の下草や落ち葉が家畜のエサや作物の肥料になり暮らしに役立てられた。そうして管理された山からの水が川の魚を育て、農業や生活用水に役立てられ、豊かな海を育てることにもなった。近海の海藻や魚粕は田畑に施され、海のミネラルは田畑に還流された。そんな山・里山・川・田畑・海のつながりが、地域資源を生かす農法革命によって回復されていく。

さらに直売所では、葉っぱビジネスや薬草利用、山菜とその加工品、蔓や竹を使った工芸・クラフトなど、野山の幸を生かす工夫も盛んで、最低限の手をかけながら里山を生かすすべも広がっていく。

近代以降、生産・生活資材をことごとく都市・工業・無機資材に依存することで、山・里山・川・田畑・海をめぐる大循環が失われた。それが地域を疲弊させた大本であり、その現代的回復が直売所農法のもとで始まっている。
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匿名希望
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