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農村を活性化させる為には?

農家の同化能力の高さを知らなければ新規参入は成らない

就農希望者や農業に参入する企業が増えているという話をよく聞くが、それに伴ってよく聞くのが「農地の確保が難しい」という話だ。希望する条件に合う土地を探すので一苦労、そして貸して(売って)くれる人を見つけるのに更に苦労するとのこと。要は需要と供給のアンバランスだと言える。

農家がなかなか農地を手放さない、という話は今に始まったことではない。半世紀近く前から「先祖代々の土地は手放さない」「農地転用期待がある」等の理由で農地の流動化は大して進んでいない。

しかし、農家の方々に直接話を聞いてみると、意外にも「ちゃんと農業をやってくれる人になら任せたい」という意見が多い。体力的、経済的な理由から私有にこだわらない人が増えているのは間違いない。ただし、重要なのは「単にしんどいから誰かに引き受けて欲しい」という気持ちは見当たらないことだ。

では、この「ちゃんとやってくれる人なら良い」という気持ちはどこから来るのか?この身で感じたのは、『同化能力の高さがそうさせる』ということだ。

具体的に言うと、
1.自然への同化能力・・・天候を読んだり作物を栽培するためには、自然に同化する能力が不可欠であり、長い期間農業を営んできた方々はそれを見に付けている。すなわち、農地も農作物も「我が身同然」であり、世話を放棄して荒らすことは我が身を切られるが如く辛いものになる。
→「耕作放棄地にして荒れるくらいなら誰かにやって欲しい。しかしちゃんと世話をしてくれる人でなければ嫌」という想い

2.周りの人々への同化能力・・・共同体の中で生まれ育った人々は、自然に周りを想う(=同化する)能力が高い。農地を維持する、食料を生産するという行為は集団内における役割であり、それを放棄して周りに迷惑をかけることは心底辛い。
→「儲からなくても農地は農地として維持したい。自分がこれ以上無理なら誰かに受け継いで欲しいが、協調性の無い人は嫌」という想い

つまり、農地問題は「私有意識」「転用期待」などの観念領域よりも一段階深い『共認機能』の領域の問題ということになる。ここに考えが及ばないと、金や契約書のような薄っぺらいアプローチしかできず、失敗に終わることになる。

事実、参入希望者の考えを聞いたり、参入して共同体の一員として頑張っている姿を目の当たりにして「この人なら大丈夫」だと周りが判断すれば、続々と農地が集まってくるという事例は少なくない。

地域の信頼を得ること、つまりは「農家の方々が同化できる対象になること」こそが、次代の農業の担い手に求められる姿勢だろう。


小西良明
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