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農村を活性化させる為には?

原発から農発へ③ 農家・農村の発電はむしろ「本業」「本流」

②257442のつづき、
2011年11月号 農文協の主張:原発から農発へリンクより転載します。
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◆農家・農村の発電はむしろ「本業」「本流」
「いまこそ農村力発電」で茨城大学農学部の小林久教授は、水力は「不確実な予測しかできない状態で海上にまで広く展開するような風力発電や、あらゆる土地に敷き詰めることを前提とするような太陽光発電、あるいは深々度まで掘削する地熱発電のような『大風呂敷の開発』を語ることができない。逆説的な言い方をすれば、小水力は推計に見合った開発が確実に見込める堅実な再生可能エネルギーといえる」と述べている。さらに「水力は、水が豊かで、地形の起伏が大きい地域で包蔵水力も実際の開発量も多い。小水力の適地も同様のところである。先人たちは平地や台地を耕し、丘陵地や山麓まで拓き、さらに勾配が急な山地まで水が容易に使え、水を引くことのできる限り谷沿いに集落をつくって農地を拡大した。拡大の限界が、サト(里)とヤマ(山地森林域)の境界である」「つまり、『限界集落』と後ろ向きに表現されることが多いサトとヤマの境界部(里のフロンティア)こそ、小水力開発に適している」と述べ、環境省が開発余力(導入ポテンシャル)として推計した1000キロワット未満の1万8756地点の多くはサトとヤマの境界に近い山間地域に位置しているはずであり、「小水力は農山村地域、とくに水源域に近い山間農業地域の集落においてこそ、最初に開発すべき再生可能エネルギー」だと述べている。

 電源別の発電コストは、水力がもっとも高く、1キロワット時11.9円、ついで石油火力10.7円、LNG火力6.2円、石炭火力5.7円、原子力5.3円とされている(総合資源エネルギー調査会電気事業分科会コスト等検討小委員会資料による。むろんこの原子力のコストには、事故処理費用や使用済み核燃料、廃炉等のコストは含まれていない)。しかし、九州の土地改良区発電所、中国地方の農協発電所は、10円以下と推定される売電単価で発電所建設のための借入金を返済するだけでなく、改良区の賦課金を軽減し、地域の農産加工所に助成金を出し、また、地域にさまざまな雇用をつくりだしている。それが可能だったのは、たとえば富士緒井路では総延長15km、長谷緒井路では21.8km、日之影ではなんと35kmにもおよぶ用水路が先人の無償の努力によってすでに完成しており、新たな取水堰や導水路の建設が不要だったからだ。

 農家・農村の発電は、農業のかたわらの「余業」ではなく、ある意味で「本業」であり、第二次大戦下の国策による電力会社への統合がなければ、日本における発電事業の「本流」でもあったのだ。

◆原発から農発へ
 東電福島第一原発事故、再生エネ法の成立を受け、農山村の小水力発電は、4回目の画期を迎えている。その画期とは、原発が象徴する少数・中央の専門家管理の大規模集中型エネルギーから、多数・地元の住民管理の小規模分散型への転換の画期ともいえる。

 小林教授はこう続ける。

「大規模集中型電力システムは、中越沖地震の柏崎刈羽原発や東日本大震災の福島第一原発の例をみるまでもなく、災害に対してきわめてもろく、リスクが桁違いに大きい。また、福島第一原発の処理に地元がまったく関与できないという事実が示すように、地域の技術・人材や意思決定を排除して、集権的になりやすい。さらに、これがもっとも大きな罪かもしれないが、資源が生み出される環境や生産の現場を壁の向こうに追いやることで私たちを無知にさせている」

「これ対して、小規模分散型システムは地域の技術や人材を活かすことができる。さらに、住民や身近な関係者で、地域の環境や文化を、あるいは整備や管理を決めたりすることができ、一般的に分権的な意思決定を行ないやすい。このように、分散型は発電にも地域住民が直接かかわれる機会を提供することができる。小規模分散型エネルギーシステムは、私たちを無知にする危険性が少なく、むしろ地域の主体性を活かしてくれる。『地方分権』『地域主権』の実現は、行政や予算の地方への移譲だけではなく、地域が暮らしや産業にかかわる社会構造を、主体的に編み直すものでなければならない。地域性を活かした小水力などの再生可能エネルギー生産は、その実際の取り組みであり、エネルギーの未来と農山村の再生という『地域主権』に向かう具体的な第一歩でもある」

 福島第一原発事故は、原発と農林水産業は根本的に共存できないものであることをあらためて明らかにした。避難生活や農産物・土壌の汚染、風評被害に対する補償要求は当然のことだが、ここでは一歩進み、「原発から農発へ」への転換を農家・農村・農協が主導すべきときではないだろうか。
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以上


石敢當
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