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農村を活性化させる為には?

自然(農業)学校が、地域を牽引している事例:NPOグリーンウッドの取り組み②「信州子ども 山賊キャンプ」

「信州子ども 山賊キャンプ」

きびしい自然環境と共存してきた泰阜村の住人を山賊に見立てて、その山賊のように暮らしながら遊ぼう、自由に生きよう、という願いが込められている。

山賊キャンプは年二回、夏冬の長期休暇の期間に開催される。なつの山賊キャンプには、子どもが1100人、サポートの青年ボランティアリーダーが340人ほど集う。

■「完全な一般公募制」
修学旅行のように、特定の学校から多くの子どもを集めているわけではない。グリーンウッドの基本理念に「違いを豊かさへ=多様性の共存」があげられる。「みんな違ってみんないい」そいうキャンプを目指すために、一般公募を貫く。

■「自己決定」
コースが多様なことも魅力の一つ。入門編のベーシックコース、それでは飽きてきたリピーターのためのチャレンジコース。これは不便さを楽しむコースだ。もっと長いコースがいい、高いレベルがいい、という子どものためのスーパーコース。これは1ッ週間以上の生活を基盤とした長期キャンプだ。

■「八つのおきてが子どもをひきつける。」リピーター率30から40%の秘訣

1 キャンプは作るものなのだ
2 人を思いやる心を持て
3 自分でつくるからおいしいのだ
4 一歩を踏み出す勇気を持て
5 働かざるものクウベカラズ
6 挨拶は基本中の基本だ
7 隣の人の声に耳を傾けろ
8 自然とともに生きろ

「ここは自分でできるからいい」
毎年参加する子どもがいう。自分でできるとは、「自分たちでプログラムを作れる」ということらしい。

山賊キャンプでは、キャンプ場についてすぐにプログラムを決める話し合いがもたれる。これを山賊会議という。
「3泊4日で何がしたい?」
「川遊び」「工作!」「キャンプファイヤー!」「肝試し!」「虫取り!」
出るわ出るわ、とにかくやりたいことを絶叫する。他人の意見などお構いなしである。しかし、絶叫しているだけではこの場が進まないことにやがて気がついていく。主張するだけでは進まないことに気がついた子どもたちは、みんなが主張することがうまくいく着地点を探り、まとめようとするものだ。

散々悩んで、ようやく決まった3泊4日のプログラム。それは紛れもなくここにあつまった子どもたちとスタッフで作ったオリジナルのプログラムだ。だから、同じベーシックコースでも参加する日程が違うとまったく違うプログラムのキャンプになる。

大人が決めたことは守らない子どもも、自分たちで決めたことは守るものだ。自分たちでまとめることに戸惑い気味だった子どもたちは、キャンプの時間やスケジュールが自分たちの手にあるという確かな実感を抱くことになる。

 ¥それが大事なのだ。子どもたちが「ここは自分でできるからいい」と確かに実感できるキャンプ。それが山賊キャンプだ。

■若者たちはなぜ、泰阜村に向かうのか
「教師になる前に泰阜村へ行こう」

1993年には17名だった山賊キャンプのボランティアだが、2010年には372名と、20倍に増えた。いくらボランティア活動が盛んになってきているとはいえ、これだけ20代の若者が集まるのか、いまだに不思議に感じる。ただ一ついえることは、山賊キャンプで子どもたちをサポートするボランティアが、若者の学びや達成感につながっていることである。

「これがやすおか教育大学だ」
暮らしの学校「だいだらぼっち」には子どもだけが留学しているわけではない。若者も年に1,2人いる。自らの意思で、一年間の学びを享受するために暮らしている。

彼らは、いつか教員になりたいという。それならば、とグリーンウッドは「山賊キャンプ」のボランティアという短期間ではなく、一年間の学びの場を用意した。それが、グリーンウッドの「教員養成プロジェクト」だ。教員を目指す若者が「だいだらぼっち:の子どもたちといっしょに暮らしながら、教員に必要なものを丁寧に学んでいく。
 
民間団体、それもNPOが教員養成?生意気に聞こえるかもしれない。でも私はまったくひるんでいない。いったいいつから学校だけが教育を施す場になったのか。しかもその教員を、いつから大学だけが養成するようになったのか。その限界は、現在の教育現場を見れば明らかだ。

教育は決して学校だけにあるのではなく、子どもの未来を考え抜こうとする気概のある「そこかしこ」に存在できる可能性を持っている。それが地域であり、家庭であり、学校でもある。そして、教員もまた学校のなかだけに存在するものでもない。子どもの未来を考え抜こうとする大人はみな良質な教員だ。私から言わせれば、教員養成を大学だけが行うことこそ、すでに時代遅れだ。


こういったグリーンウッドの山村の魅力を大いに活用した山村の体験教育活動は、子どもたちに良質な教育の場を提供しているのみならず、地域に自身と活力を与え、地元民発の新たな活動も生み出す原動力となっている。

こういった外部の若者たちと地域の連携による新たな教育活動の取り組みに、もっと注目していきたい。


千葉裕樹
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