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農村を活性化させる為には?

二極化する直売所2~成長の秘訣は「農家のため」なのに逆行する戦略

産直新聞メルマガリンクより引用します。
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■「いつか来た道」
直売所の店舗数の増加は、当然のことながら隣接する直内所間の競争の激化を招いている。品質や品揃え、接客態度などをめぐる、健全で前向きな競争は歓迎するべきだろうが、事態はそう甘くない。「水は低きに流れる」の例えどおり、価格競争、値引き競争が直売事業の中にも広がり始めているのだ。

西日本のA地域には、丘の上に店を構え賑わう有名な複合型直売所があるが、そこに至る道の登り口に直売所を開き、丘の上の値段よりも低い価格設定をして、売上げを伸ばしている団体もある。丘の上の店は「値下げ競争には与さない」という姿勢だが、客が登ってこないのでは話にならない。意に反して、価格面での対応も余儀なくされている。

東日本のB地域では、地方自治体が主導して幹線道路沿いに道の駅併設型の大型直売所が開設。おしゃれで綺麗な店づくりが地元女性の心をつかみ、大繁盛している。その一方で、周辺に以前よりあった20店舗ほどの中小規模の店は目に見えて客数が減った。新規開店の大型店は、高品質・おしゃれ・豊かな品揃えをキーワードに店舗を運営しようとしており、必ずしも低価格のみを売りものにしているわけではない。むしろ、窮地に追い込まれた既存店の方が、集客の対抗策として「値引き」しか方法を思いつかないため、「弱者から仕掛ける値引き競争」のような皮肉な形が発生しているのである。

これらはほんの氷山の一角である。

長野県内の直売所の運営者の中には、以前スーパーなど食品流通業に勤務した経験のある人が多い。彼らは、こうした全国に広がる事態を表して「俺たちが『あれだけはもうやりたくない』と思って業界を辞めた安売り競争と同じ構図だ」と口をそろえる。

●初期投資の大型化
いうまでもなく、直売所は、農家が自ら生産したものを持ち寄り、力を合わせて販売することで出発したものである。当初は、系統出荷ではねだされた規格外品の換金が主な目的だったが、「農家が直接売る」という事業形態が、従来の系統出荷―中央卸売市場経由の流通において各段階でかかっていた中間マージンを排し、輸送経費や梱包資材費などを節約することにつながったため、農家には手取り収入を増やし、消費者には良品の比較的廉価での購入を可能にするという予想以上の経済効果をもたらした。

直売事業が、その発生以来30年ほどの間に急速な発展を遂げた経営的理由は、まさにこの点にあると言ってよいだろう。

直売所のこうした発展史において店舗開設の経費などイニシャルコストはもともと極めて軽微なものだった。農家の雨戸を販売用の棚に使った戸板販売、その上に雨除け用のテントをかけた青空市…農家が力を合わせ、自ら販売する直売所は、はじめは店舗や設備にはお金をかけず、商売が徐々に繁盛する中で、順次、店構えやレジ設備などハード面を整備してきたという歴史を持つ。

ところが、現在、全国的に広がりつつある事態は、それとは様相を異にする。
「売上げ27億円」とか「年商17億円」とかの先進成功事例がクローズアップされ、「唯一の成長産業」とされる直売事業で、「日本に冠たる大型有名直売所」を目指して新型・大型店舗が企画され、開設されているのである。それを指導する直売所経営コンサルも競い合って成功事例づくりに励んでいる。

このようなビジネスプランでは、当然、初期投資が大型化し、その回収が至上命令となる。開店直後から多くの客が殺到し、人気が人気を呼ぶ展開が店舗運営上不可欠となり、その目玉が、品揃えの面白さと価格設定の低さになるのである。

もちろん現在新設される大型直売所は、最新の経営理論を適用し、様々なコンサルタントが関わっており、単に、価格の面だけで話題作りをしようとしているわけではない。「そこだけにしかない」特産品づくりと、それにまつわるストーリー作り、客層分析に基づく店のコンセプト設定、至たれりつくせりの各種サービスなど、値段以外の訴求力を最大限作り出し、生かそうとしている。

しかし、こうした経費をまかなうため、「価格の魔術」も同時に、また、確実に駆使されているのである。特に、大型店化し、初期投資が大きくなっている以上、伝家の宝刀「価格訴求力」が重視されるのは、経営上あまりにも当然のことなのである。

こうして、農家の手取り収入を増やすために出発した直売所の「業界」に、農家泣かせの「安売り競争」が普遍化していく仕組みがつくり出されようとしているのである。
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市場原理からの突破口として始まった農家のための直売所が再び市場原理競争に入って行くという矛盾。
しかし、時代潮流を読めば、市場原理に向かうよりも共認原理での運営戦略を取るほうが突破口だと思われます。「農家のためになる」という理念を外しての、安易な価格競争は自らの首をしめるだけではないでしょうか。



かなめんた
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