FC2ブログ

農村を活性化させる為には?

酪農業の新たなモデルの取り組み事例~アーク牧場(30代の若き社長の挑戦)


就職を機に世界と人生を考える! BS寺島 月9トーク(BS12 TwellV) 
第5回放送 (2013年1月28日)より
リンク
---------------------------------------------------------
「日本の農業を逞しく蘇らせ、次世代に引き継ぐ」。
この夢に向けて、自らが経営する館ヶ森アーク牧場(岩手県一関市)を舞台に新たな試みに挑んでいるのが、今回のゲスト・橋本晋栄氏です。34歳と若い経営者である橋本氏と寺島は、対談を通じて農業復興の青写真を描きました。そこには、学生が他の産業と同様に、食の生産現場を就職先として選ぶ光景が広がっていました。

 アーク牧場の礎を築いたのは、「養豚界のプリンス」を目指して埼玉から岩手に移住した父輝雄氏です。しかし輝雄氏は志半ばで病に倒れました。橋本氏は大学卒業後の2年間をベンチャー企業の旗手「ファンケル」に在籍し、消費者と徹底的に向き合う経営哲学を学びました。そして、岩手に戻り、日本人の食生活を日本人の作る食料で支えることを目指した輝雄氏の遺志を受け継いだのでした。

 橋本氏が手掛ける数多くの挑戦の中で、寺島が大きな関心を示したのが「大地の米豚プロジェクト」です。このプロジェクトは、2007年にアメリカが打ち出したバイオエタノール政策が遠因にあります。穀物からエタノールを製造するこの政策は、穀物価格の高騰を招き、家畜飼料を輸入に頼る日本の畜産農家を苦しめました。この時、橋本氏はアメリカを視察しました。するとそこには、アメリカが築き上げた強靭で戦略的な農業の姿がありました。そして、減反と後継者不足で遊休農地や農耕放棄地が広がる日本農業とのあまりの違いに衝撃を受けたのでした。

 日本の農業を復活させたい。橋本氏は、減反政策で遊休化し、放置されている農地の活用法を模索し、人の食用米ではなく、アーク牧場で飼育する豚の飼料用の米の生産を構想しました。

 「どこまでアーク牧場とやっていけるのか」と不安を抱く農家の方々と何度も膝を突き合わせ、信頼関係を構築することで、ついに飼料用の米作りが着手されました。その結果、いくつかの遊休農地を蘇らせたのみならず、米を加えた飼料で育った豚は、旨味成分の増加が認められてアーク牧場の人気産品へと成長しました。さらには家畜の排せつ物等を農作物の肥料として活用することで、環境に優しい「循環型農業」の構築にも成功しました。このように大地の米豚プロジェクトは多くの利点を生み出したのです。

 寺島は、さらにこのプロジェクトが日本の食料自給率を改善する可能性に注目しました。例えば鶏卵の自給率は、生産額ベースだと95%以上を誇ります。しかし、カロリーベースではわずか9%に過ぎません。なぜなら、9割以上は輸入飼料を用いて鶏を育てているからです。換言すれば、家畜飼料を国内で増産すれば日本の自給率は大いに改善できるのです。そして、この構想が決して非現実的ではないことを、橋本氏は実績を携えて証明したのでした。

 しかし、日本農業には他にも多くの課題があります。例えば現在、若い就農者が非常に少なく、農業就業人口の平均年齢は65.8歳(平成24年度)と高年齢化は加速する一方です。寺島は、若者が農業や食の生産現場に魅力を感じない理由の一つとして、生産者が額に流した汗に相当する報酬を得ていないことを挙げ、例えば札幌の街中でのトウモロコシ焼きの価格が250円であっても、農家はおそらく出荷時に僅か数円しか受け取っていないのではないかと、仕事も生活も厳しい生産現場の実情を指摘しました。

 この構造的ともいえる問題に対して、橋本氏はいわゆる6次産業の構築で挑んでいます。米豚に関していえば、豚を育てる生産者であることに加えて、ドイツでハムやソーセージの製造加工を学び、さらにはレストランを経営するなど、生産・加工・流通・販売までを一貫して行っています。
 さらにアーク牧場は、動物に触れあうことができる観光地として集客にも成功しています。このように橋本氏は、農業や畜産業が、知恵と工夫で大いに発展する可能性を見事に示しているのです。

 その後、学生の質問をきっかけにファーストフードが俎上にのせられました。寺島は行き過ぎた低価格競争は日本の貧困化の反映と批判し、橋本氏は生産者の想いが込められている食品の存在を、生産者自らが多くの消費者に伝えるべきと論じました。

 さらにアーク牧場の試みとして注目すべきは、一般企業と同等の就労条件で新卒者を定期採用していることです。これは、他の産業と同様に、農業や畜産業を、魅力ある新卒者の就職先にと願う橋本氏の挑戦です。寺島は、アーク牧場のような農業経営法人が増えることで、新卒者はもとより都会で働くサラリーマンにとっても、経験や専門分野を生かした転職機会が生まれるのではないかと期待を寄せました。そして、農業をはじめとする食品分野は、真剣に向き合うならば多くの喜びや達成感を与えてくれる仕事であると、対談を聞いていた学生に強く語りかけました。
----------------------------------------------------------
引用おわり


橋口健一
スポンサーサイト





にほんブログ村 企業ブログ 農業へ

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://gensenkeijiban4.blog.fc2.com/tb.php/510-10c730de
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)