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農村を活性化させる為には?

手を使い、五感を使い、生命力を高める~野良的生活

自然を注視し、手を、五感を使い、自然に学ぶ。
そうして、畑の生命力も、人の生命力も高める生活をされている方を紹介します。

~感性を研ぎ澄ますことで、生命力を高める。自然栽培でブドウを育てる山形の果樹園「白雲」 [野良的生活のススメ]リンクより紹介します。

○自然に対する信頼感。思い通りにはならないものに対する畏敬の念。

見渡す限り、蒼く浮かび上がる朝日連峰の山々が連なる空。山形県寒河江市。出迎えてくれたのは「果樹園白雲」の松藤博人さんです。
(略)
松藤さんに先導されて車を走らせ、着いたのは葉っぱのグリーンが眩しいぶどう農園。松藤さんが“師匠”“天才”と仰ぐ工藤隆弘さんから譲り受けたという畑です。

松藤さんが「今、これが美味い」と教えてくれたリザマートという品種のぶどうを取ってくれました。赤紫色の弾力のある粒。皮ごとひとつ、口に含んでみます。清廉な果汁がすうっと染み渡り、後味のキレにも品を感じます。力強くありながら、まるで水墨画の一筆書きのような潔さです。

松藤さんのぶどう畑では、ほかの一般的なぶどう畑とは異なり、足元の草が多く、視界の大部分が緑色に埋め尽くされます。

雑草を刈らず、虫を敵とせず。120種類もの下草(松藤さんは雑草とは言わない)の多様性がぶどうの味に反映する。そうした環境を整えることができれば、あとはほとんどやることなんてないんだよ。生命力のある樹が勝手に育つからね。

そして、「生命力のあるものだけが残った」というぶどうの樹はわずかに5本だけだそう。直接的に果実をたくさん増やしたり、味を濃厚にするなどといった育て方ではなく、樹そのものが元気になることを考え、樹自身が育ちたい方向に少しだけ手を添えるようなやりかたです。

自然の生命力を信じて、手をかける部分は控えめ。そこに松藤さんの、自然に対する絶対の信頼感と必ずしも思い通りにはならないものに対する畏敬の念を感じました。



○手の進化こそが人間の進化
五感を研ぎ澄ませ、自然の声を聴く。 五感を研ぎ澄ませ、自然の声を聴く。

松藤さんのように、農薬や肥料を極力使わない栽培を行うには、自然の声を聞くための身体性と五感を研ぎ澄ます必要があります。土の匂いを嗅ぎ、葉の厚みを確かめ、枝がどこに伸びたがっているかを見ていきます。また、感性を高めるという話の中で、松藤さんは手の大切さを教えてくれました。

4本足で生きてきた祖先が2本足で立ち、手を使うことで人間となった。手を使って火を使い、家を作り、暮らしを作ってきた。そしてどんどん器用にいろんなものを作れるようになった。だから手の進化こそが人間の進化と言えるはずなんだよ。

機械が増えた今の時代はなんでも便利になって、ますます手を使わなくても済むようになってきた。今はそれを文明の進化と言っていたりするけど、手の退化は人間の退化なんじゃないかと思うんだよ。

手仕事、手料理、手塩にかける。

昔から、日本語には丁寧に物事をおこなう言葉に“手”の文字が並びます。優れた手の性能で生きる“職人”と呼ばれる人が減り、日本文化の存続にも警鐘が鳴らされています。自分は普段、どんな手の使い方をしているだろうか。松藤さんの話を聞きながら、自分ごととしてまるで居場所がないような心地がしました。


○感性を高めて生きる
食べ物は人を作る。そして美味しい食べ物は人を健康にして、機嫌まで良くする。そして人が国を作る。すべての元になっている食べ物ってのはそれだけ大事なものなんだ。だからちゃんといい食べ物を選ぶ必要があるし、いいものがわかる感性が必要なんだよ。

今死んでもいいっていう生き方をどのようにしているか。最後まであきらめない仕事が人の心を打つ。明日があるという現実はラッキーなこと。そこでどう生きるか、どう表現するか。

食べ物と生命。そしてその生命を使って力の限りに表現すること。会話の中で語られる魂のこもった言葉にも圧倒されますが、言葉の後ろには、自信をもって語るに値するだけの真摯な仕事が見え隠れします。

都会にはない真っ暗闇。たまたまそこにあった、ランタンと細いろうそく2本だけの灯り。生命力のあるぶどうに囲まれた暗闇は、皮膚感覚を通して官能的にさえ感じました。

「生きたいように生きなければ、自分は誰も幸せにすることはできない」。松藤さんは、人生の転機において、このようにも考えたと言います。

自分の人生でありながら、ついほかの誰かの意思や環境に流されてしまうこともあるように思います。生きたいように生きる。けっしてわがままに振舞うということではなく、自分の人生を自分の手で作っていくこと。自然の声に耳を澄ませるように、自分の内なる声に耳を傾ける感性を高めることもまた、“野良的”と言えるのかもしれません。




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