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農村を活性化させる為には?

『害虫』はなぜ寄ってくるのか?~虫は不自然を取り除くありがたい存在~

農家にとっての悩みの種として、害虫被害が挙げられます。一般的な害虫対策として、農薬が使用されていますが、もし使用しなければ30%以上もの収量減になり、経済的に成立しないといわれています。

しかし、野山に生えている野菜や果物は、農薬を撒いているわけではありませんが、それほど被害に合うわけでもなく、普通に育っています。この違いはいったい何でしょうか?なぜ農家の農作物には『害虫』が寄ってくるのでしょうか?

ナチュラルハーモニー代表:河名秀朗著「ほんとの野菜は緑が薄い」より引用します。
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●虫と人の「おいしい」は同じなのか
農薬を使わなければ、果実や野菜などの農作物は壊滅的に虫にやられてしまうということを、よく耳にします。

でも先ほどの柿の話にしても、庭先やましてや山の中ならなおさら虫がたくさんいるはずですが、農薬をまかなくても、実は真っ赤に育ち、たわわになっています。もし虫にやられたとしても、食べられない状態にまでなることはありません。

さらに、「虫が食べる野菜はおいしい」という話が昔からありますが、庭先や野山でなる柿だって、渋柿ばかりでなく、かじれば瑞々しく、甘くておいしいものがあるのに、虫によって壊滅的な被害を受けるわけではありません。「虫が食べる野菜はおいしい」が本当なら、食べられてしまうはずだと僕は思います。

虫が寄る柿と、寄らない柿、なにがちがうのでしょうか。自然栽培の考えによると、その答えは肥料です。肥料をやった柿、要するに人間が食べるために作られた柿だけが虫の害にあいます。だから、虫を殺すために、今度は農薬が必要になります。

柿をより甘く、よりジューシーに、そして生長速度を速め、大量に採れるように、そんな人間の願いを叶えるために肥料をやりました。その結果、虫が寄ってきてしまった。その虫を殺すために、今度は農薬をまきました。でも今は、できれば農薬が使われていないものを食べたいという人が増えている。なんだか不思議な感じがしませんか。

●肥料を使わなければ、虫は自然にいなくなる
では、なぜ、虫は肥料によってくるのか。それは、野菜や果実にとって肥料が不自然なものだから、というのが僕らの自然栽培の考え方です。ここでいう肥料というのは、科学、有機に限らずです。

実際に、肥料を使わないで野菜や果実を育てている、自然栽培の畑を見れば納得せざるを得ないと思います。肥料を使わない年数が長ければ長いほど、虫は減っていくのです。そして最終的にはいなくなります。虫は、野菜にとって不自然である肥料を食べにきたり、病気の原因などを取り除きにきてくれている存在と言えるのです。

平成17年、各地の稲の農家さんたちはウンカという害虫の被害に悩まされました。どれだけ防除しても止められない状況だったのです。ところが自然栽培で稲を育てている生産者・富田さんの田んぼは一切の防除をしなかったにも関わらず、ほとんど被害にあいませんでした。
 
自然栽培の畑で育ったキャベツや白菜の中にも、外葉だけ虫に食われていることがあります。外葉は、最初に地上に出る発芽の部分です。この理由について僕らの観点から推察すると、今は自然栽培をやっている畑でも、タネ(種子)が一般の肥料・農薬漬けになっていた場合、その種子の不純物が野菜の初期の生育に少なからず影響し、外葉を虫が浄化する。だから残りの葉には肥料の影響はなく、虫に食われることもなく立派に育っていくというわけです。
 
「害虫」という言葉があるとおり、従来の農業では虫は敵そのものですが、自然栽培の立場から野菜目線に立ってみれば、自分の体から必要のないものを抜いてくれるありがたい存在といえるのです。

●「植物を食べる」ことの意味
自然の中では、全ての虫に役割があり、雑草なんていう草はなく、菌の中にも悪い菌は存在しない。その証拠に山々は絶えることがありません。永続的に繁茂し、命をつないでいます。そこには害虫や病原菌も確かに存在します。

しかし、大自然の中では、それらが悪さをしても突出することなく、絶妙なバランスを保っていることがほとんどです。「いるけれど、悪さをしない」。自然界は、そんな世界です。植物と人間では、いのちの仕組みが違うかもしれませんが、僕は生命体として同じ目線で捉えています。

植物でも動物でも、人でも、命は全て対等です。ただ役割が違うだけ。人間は考える力があり、動くことができる生命体。植物は、その場から動くことができません。ひとつの場所でゆっくり、ゆっくりと生長し、動物や人間に自分という存在を与え、僕たちの命を次に託してくれている、ありがたい存在です。

こういう植物を食べることによって、僕たちは命をつなぐことができます。言ってみれば、いのちの循環というのは、わけ隔てなく、善悪なく、そして優劣もなく、自然界の流れの中にきちんと成り立っています。それを人間が、自分達の都合で植物や動物を扱い、不調和を生み出してしまった。

その結果、最終的に生きにくくなったのは、僕たち人間でした。自分達が生み出してしまった半自然のサイクルをもう一度もとに戻し、自然なサイクルにするためには、そろそろ僕たち人間が行動も心も変えていかないといけない。そんな時代がきていると思いませんか。

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三浦弘之
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