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以前までは、就職こそ「安定するための唯一の手段」だと考えられていた。人生で安定するためには、まず就職をしなければならない。そうすれば、「永遠の安定」が得られるだろう、と。
でも残念ながら、どうやらそう「安定」するものでもないらしいことが最近わかってきてしまった。ずっと雇ってくれるわけでもないし、そもそも他人任せでは何かあったとき、とても危うい状況になってしまう。
以前の「就職こそすべて」という価値観は崩壊し、「東日本大震災」を中心として「お金」への信頼が揺らいだ。これから個人が「衣食住を確保」することを目的に、ゆるやかな起業をバンバンしていく時代。自転車で日本全国を回って、「どうやらそんな時代が来そうだぞ」と思うようになった。
2011年の東日本大震災で、「お金」が一時的にでも使用不可になることを体験した人たち。分業社会にのめりこみ、自分で野菜すら作れないということに危惧した人たちが、日本各地に移住して農業を始めたらしい。
また2014年に政府が「地方創生」に向けて動き出してから、地域おこし協力隊の募集人数を一気に引き上げたこともあって、「地域活性」に関するエピソードや書籍なんかが市場に溢れだしてきた。
ITのスキルを身に着けた若い人たちが、WEB上で成果を作り出していくと同時に、土をいじりながら自ら野菜を育てる。かつては「なんやそれ」と言われただろうけど、そんな生き方も珍しくなくなった。
地域で住み、そして地域で自給生活を送るということは、その地域内で通貨や成果物を循環させていくということ。
それは従来の「雇用」モデルには全く合わない生き方で、自分で旗一本立てて生活していくことが前提になる。
地域に住む個人が、周囲の人たちの協力を得ながらも自身で衣食住を得て必要な分のお金を得てゆく。つまりそれって「1人1人が起業して生きる時代」で、グローバル規模でも「これからチーム単位で働くことになるから、個人の力が重要だ」と言っているのとあまり変わらない。
以前、読書をしている時に見た内容でもあるんだけど(題名は忘れた)、これから東京一極集中でひたすら経済を回すグループと、各地域でそれぞれコミュニティを作って経済や物資を回していくという生き方が二極化する気がする。
西本圭
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