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農村を活性化させる為には?

年収1億円の農家を生む「直売所」の奇跡 (農家とは本来儲かるもの)

約1100店のスーパーの中に、「農家の直売所」がある。
特に、2016年に農業ベンチャーとして初の株式上場を果たした農業総合研究所が運営する特設コーナーが有名だ。11年前に50万円ではじめたビジネスは、売上高70億円へと拡大している。農業は、本来儲かるものと運営者は、断言する。その秘訣とは如何なるものなのだろうか?
それは、創造競争と、人との繋がり(信用)を重視したものに他ならないと思うのだ、その実態はどうなのだろうか?

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より以下転載。

■「寿退社」を選んでキュウリ農家になった
当社は2016年に農業ベンチャーとして初めて上場を果たした。創業から9年目の上場です。主力事業はスーパーの売り場にある「農家の直売所」。農家が収穫した野菜や果物などを翌日届けます。新鮮な野菜や完熟した果物が消費者に受け入れられ、創業時、2店舗だった取扱店は1100店舗まで増え、当初20人だった農家は7200人まで増加しました。
私は東京生まれの埼玉育ち。農業大学を出ましたが、まじめな学生ではなく、卒論をまとめるときに日本の農業の現状を知ったくらいです。農業人口は減る一方で従事者は高齢化が進み、耕作放棄地は増え、食糧自給率は減少しているという、農業の未来に関して悪いデータしか出てこなくて愕然としました。そのとき「日本の農業をどうにかしなければ」という気持ちが生まれたのです。しかし農業関係には就職できず、工業用ガスを扱う専門商社で営業の仕事に就きました。
仕事は面白かったのですが、農業への思いは消えず、結婚相手の実家が和歌山のキュウリ農家だったので、私が寿退社してキュウリをつくることになりました。しかしながら、いくらキュウリを作っても年収は40万円
(中略)

■農家は高く売りたい、八百屋は安く買いたい
それでも2年目はスーパーから「曲がったキュウリ、評判よかったよ。また持ってきてよ」と言われるようになり、収入も増えました。キュウリを使って漬物やサラダもつくりました。そのとき、「これだ」と思いました。「お客さんの要望に応えれば『ありがとう』と言ってもらえるのだな」と。
このやり方なら日本の農業の仕組みを変えられると思いました。けれど他の若い生産者は、近所や、何より父親との関係もあり、私のようなよそから来た者と違って好き勝手できない。生産現場から農業を変えるのはかなり難しいと感じました。
それなら販売現場から変えようと思い、大阪の千里中央で八百屋を始めました。立場が変われば考え方がガラッと変わるものです。生産者のときはキュウリ1本をできるだけ高く売りたいと思っていたのに、八百屋の店主になった私はできるだけ安く買いたたこうとしたのです。販売からの改革にも限界を感じ、和歌山に戻りました。

■「自分の給料が払えなければ辞める」として起業
生産と販売が交わる流通を変えたいと思いましたが、手元の資金はたった50万円。ビジネスモデルも資金計画も人員計画もまったくない中で、何ができるかを考え抜きました。
家族会議を開き、妻には毎月10万円を渡す、1年やって自分の給料が払えなければ辞めるという条件で起業しました。
ありがたかったのは妻が嫌な顔一つせず、「好きなことをやってみたら」と背中を押してくれたことです。最初に始めたのが農家の営業代行コンサルタントです。農家が作ったみかんを百貨店に納入し、コンサルタントフィーをもらうビジネスです。
百貨店との契約が取れました。ところが、農家からフィーの入金がないのです。地方ではコンサルタントという仕事が理解されなかったのです。しかたないので農家に行って「お金はいいですから、そこにあるみかん、30箱ください」とお願いしました。

■「あいつに預ければ高く売ってくれるらしい」
農家も私には世話になっていることは感じていて、「50箱持って行っていいよ」と言ってくれました。和歌山の駅前でゴザを敷き、みかんを一盛り300円で売りました。そのうち農家の間で、「あいつに預ければ高く売ってくれるらしい」とウワサが広まり、農作物を持ってくるようになったのです。私が欲しいのは現金でしたが(笑)。
これは和歌山ではなく東京や大阪で売ったらもっと売れる。そう考えて始めたのが「農家の直売所」です。最初はトラックの運転から何から自分一人でやっていました。
ターニングポイントは3年目。「和歌山で面白いことをやっているやつがいる」と新聞やテレビ、ネットの取材を受けるようになりました。と同時に、「自分も日本の農業を変革したい」という頼もしく優秀な仲間が集まってきました。そこから成長が加速し、創業9年目の上場まで一気にたどり着いたのです。

■ITを駆使して農家と消費者を直接結ぶ
東証マザーズでは、農業総合研究所の銘柄は卸売業に分類されています。ただし、在庫を持たない日本で唯一の卸売業です。農家の「委託販売プラットフォーム」が事業の形態です。ITを駆使して農家と消費者を直接結んでいます。(中略)

■今年は農家の1億円プレーヤーが誕生する
それだけでなく、農作物に付けるバーコードには農家や作物の情報が入っています。消費者はスマホで野菜や果物をつくった人の動画を見ることができます。お気に入り登録しておけば農家から農作物の育成具合や「明日、トマトが最寄りの『農家の直売所』に入ります」といった情報が届きます。バーコードを介して農家のファンづくりもできるのです。
出荷した青果物が売れると、農家に60~65%が入り、残りの35~40%をスーパーと当社で分けます。この仕組みで儲かる農家が増えています。一番稼いでいる農家の年間売上は8000万円近い。今年は1億円プレーヤーが誕生するのではないでしょうか。本来、農業は儲かるのです。
今、日本で流通する農産物、水産物を合わせると末端の金額で100兆円と言われています。その中での創造競争がこれからのポイント。




日出・真田十勇士
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