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農村を活性化させる為には?

激変気象に対応できる稲つくり(2)~経験則をうまく活用する~

前回に続いて、稲の熱中症対策の話です。
形県農試で県内河川のけい酸濃度を調査した結果、 
「1956年平均:19.7ppm → 1996年平均: 9.8ppm」
40年で半減しているといいますから、河川経由のけい酸は、
期待できなくなっているようです。

お金のかからない方法としては、深水注水管理。これかも?

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■テーマ【激変気象に対応できる稲つくり】(2)
講師:井澤潤次郎氏〔(株)井澤商店社長〕
記録:お米の勉強会・中井女史

引用紹介
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 高温対策の話をと云う依頼で、いつも、農家さんにしている、良い効果のあったお薦め3つを、そのまま、お話します。

1)ケイ酸の施肥
2)深水注水管理
3)カリの施肥

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1)ケイ酸の施肥

ケイ酸を施肥すると気孔の働きが活発になり、熱を放出しやすくなる

『 気孔は光合成が盛んに行われる晴天の時に開いて、葉から水を蒸散させ、根から水や養分の取り込みを促進し、同時に光合成に必要な二酸化炭素を取り込み、光合成により産出される酸素を放出します(これをガス交換と呼びます)。また、蒸散は強い日差しで上昇した葉の温度を低下させる役割もあります。』(ネット調べ)

タキグリーン施肥(ケイカル資材)
ソフトシリカ21

〇赤外線温度計で稲を測定の表
 外気温36℃の時の平均

無施肥         :37.1℃
タキグリーン100㎏施肥:36.9℃
タキグリーン200㎏施肥:36  ℃

外気温で36℃で無施肥では、37.1℃と外気温より高い。
稲が熱中症状態で熱を放出できてない。
ケイ酸をしっかり効かせると、稲が熱中症にならない。

《高温障害が発生する登熟期の危険時期の温度と時間》
 農研機構のHP資料より

●特に出穂後2週目までの高夜温により障害の程度が大きくなる。出穂後20日間の間に平均気温が29℃以上、最高気温が34℃以上、最低気温24℃以上の、いずれかの日が5日以上続く(最近では普通です)
 水管理により圃場の温度を下げるようにする。

●夜間温度28℃3日間では影響が少ないが、5日間継続すると玄米の整粒歩合が5%低下し、7日間では約10%低下する。日中温度34℃が5日間継続すると整粒歩合が、約3%低下し、7日間では、約7%低下する。

●出穂後20日間に平均気温が29℃以上、最高気温が34℃以上、最低気温24℃以上のいずれかの日が5日以上連続して出現している年次が過去20年間に4回あるが、これらの年次はすべて1等米比率が90%を下回っている。(山形県)

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2)深水注水管理

一番効果が高くお金もかからないのでお勧め。但しバルブで水管理。

〇浅い水では、田んぼの中は、お湯のようで、外気より温度は高くなる。東北の、浅い水では凍るので、深水管理と考え方は同じ。深水だと上下温度差が出来る。根圏域は低い温度。

〇胴割れ、シラタ、乳白の改善
 高温障害で養分が流れない、根がヘロヘロで養分吸えないのが原因。出穂後は間断潅水が、一般的だが、注水管理をして根圏を冷やしてやる。

〇キヌヒカリの同じ苗を、同じ日に田植えしたが、
 注水管理をしたのと、間断潅水をしたのでは、刈り時期が1週間ずれました。

〇東北のように深水25~30cmというのは、無理でも出来るだけ深水に、上下の温度差が必要。オーバーフローをしないように、1日の減水深だけチョロ出しする。

〇出穂後、刈り時は積算で900℃、1000℃。30℃なら33日後と計算。昔は35日から40日だった。
 注水管理で温度を下げると日数が取れるので、3週間注水、2週間強制落水。

〇最近は、コンバインで刈るために、カピカピに乾かし過ぎ。乾き過ぎの時は注水する。昔は、刈り取りの3日前に水を通したコメは美味しいと言われていた。

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3)カリの施肥

〇なぜ、ニコマルは、暑さに強いか?
 株元に炭水化物(デンプン)を蓄える能力が高い。稲が熱中症になると、スムースに栄養が送られなくなり、実に養分を送ったり送られなかったり隙間が出来て、乳白シラタになる。
 ニコマルのように、蓄えているデンプンが有れば、それを優先的に使いシラタに成り難い。

〇ニコマルのようにしてやれば良い。
 カリを施用すれば、養分の流れが良くなる。実への転流が良くなる。果樹の肥大期にはカリが必要。

〇稲の下葉の先
 水欠  :肌色
 チッソ欠:薄い黄緑
 カリ欠 :本当の黄色

〇花落ち後、穂が出た直後にアグロカリ(30%カリ成分)反当り12㎏施用で、ポツポツのシラタに。穂が出る1週間~10日前15㎏施用でポツ位のシラタに。穂が出る20日前20㎏では、全部の粒が美しかった。

〇昔は、カリのやり過ぎは、食味が落ちると云われたが、シラタになっているのは実へ糖が移動していないという事なので、適正なカリの施用は実に糖が入り美味しくなる。

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連絡先
(株)井澤商店
〒675-1111 兵庫県加古郡稲美町印南829
℡079-495-0019 fax079-495-3017
E-mail: info@nihon-rice.com
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「お米の勉強会」会報(2018年10回通算545回)より転載





小圷敏文
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