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農村を活性化させる為には?

地域活性化どうする?~島根邑南町の飲食店が2カ月連続で休める理由

先日、奈良県で複数の農家とお話しする機会があった。
活躍している農家の多くは70代以上。

5年後、10年後、日本の農業は誰が担っていくのか?

農業を新しく始めるといっても、
1週間で結果が出るような短期的な問題ではない。

私達は今すぐに、長期的な見通しを持って、動き出さなければならない。

そんな思いを抱えていたときに、見つけた記事を紹介する。
本当に地域が活性化するとはどういうことなのだろうか?

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地方ではいまだに地方再生の切り札に「地元に工場を誘致したい」といったようなことを熱っぽく語る方も、一部には残っているようです。

しかし、それ以上に地方には売れ残った産業団地が山ほどあります。かつて、安くて若い大量の労働力が地方に残っている時代には優位性があった工場立地も、著しい高齢化を抱える現在の地方では、むしろ労働力確保のほうが問題となっており、工業的な視点で地方を語ると打つ手がなくなりつつあります。

(中略)

人口は個別の自治体でみるよりも、都市圏でみてみると、実は利点を多く持つ「田舎」があります。

それは、大都市に1時間程度でアクセス可能な「田舎」です。この大都市に接続された田舎の強みは、大きく分けて2つあります。

1つは、商圏人口はそれなりに大きいにもかかわらず、圧倒的に不動産の価格が安い点です。大都市中心部とその隣接地域にある田舎の間には数十倍もの家賃の差があります。しかし目的さえあれば人は移動する時代でもあり、成功している店を経営している人ほど、実は近年では都市中心部を避けて、路地裏、住宅地、そして田舎へと店を移していくことがあります。

もう1つは、農林水産業が活発な地域が多く、食材などの原材料を直接的に仕入れることが可能だったり、景観的に優れた立地を持っているという点です。高度に開発された都市中心部では実現不可能な自家栽培の野菜をとったり、はたまた自然に囲まれた立地での宿といったことが可能になります。

そして大都市から1時間程度という立地は、都市部居住者にとって程よい距離感であり、週末などに足を伸ばすのには億劫ではない距離感でもあります。都市部生活だけではない多様性を求めて、都市部に近接した田舎には大きな可能性があります。

島根・邑南町はB級ではなくA級グルメで広域集客

そのようなポジションをフルに生かして、新規飲食店などを集めているのが島根県の中部に位置する邑南町(おおなんちょう)です。邑南町は人口1万人ほどの山に囲まれた町で、かつてはたたら製鉄、そして炭焼き産業が集積していました。今は農業中心のエリアです。しかしながら、近くを走る高速道路が約120万都市である広島市へと繋がっており、島根県内でありながら、実質的には広島市の都市圏に属する田舎です。

邑南町は2011(平成23)年度から「A級グルメ」というテーマへの取り組みを始めているのですが、B級グルメではなくA級というだけでなく、色合いもかなり違います。B級グルメは地元に根付いている身近なグルメを競い合いますが、邑南町はここの食材や環境を活用した新たな飲食店を開業してもらうという取り組みを、熱心に展開してきています。

地道な努力が実り、同町がA級グルメの取り組みで飲食店を誘致し始めてから、新規開業した飲食店はすでに14軒にのぼります。また2011年度以前からあった飲食店が32軒あるので、現在は合計46軒の飲食店が集積していることになります。

「休む」ことが、次を生み出す大きな価値になる

最低でも月に数十万円の家賃が必要な都市中心部に開業するレストランよりも、月に数万円で借りられたり、数百万円で物件購入が可能な田舎では、固定費が安いために、そもそものビジネスの構造が抜本的に変化するわけです。さらにインフラが充実した大都市に接続している田舎では、そのポジションを生かした事業が可能になるわけです。

この話を聞いて皆さんは「2カ月も休めて、ボロい商売してるなぁ」と思うでしょうか。それは違います。実際、美食の町として世界的に有名なスペインのサン・セバスチャンなどでは、シェフは1年のうち2カ月ほど休んで世界を回ってインスピレーションを受けて、次なるメニュー開発に生かしているのをご存じでしょうか。邑南町のA級グルメなら、日本国内でもそのようなモデルが十分に成立するというわけです。

こうした日本ではまだ新しいモデルに希望を見い出し、日頃「ブラックな職場」で安い月給でこき使われてきたような若いシェフたちが、今続々と邑南町に移り住み、飲食店開業を目指して準備をしているのです。

固定費を抑えつつも、付加価値の高い事業を組み立て、そして適切に休みをとる――。工業化時代には立ち遅れたというイメージになっていた田舎が、1周して時代の先端的な働き方を実現していることに注目する必要があります。



北口真穂
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