このペースだと20年後に農業人口ゼロになります
農民余りから一転、農業人口不足に
10年以内に日本政府は農業に高額補助金を出したり、若者に農地を提供したりしはじめる。
長く減反など「農業いじめ」を続けてきたことからは想像しにくいが、統計からはそうせざるを得なくなります。
農業人口の減少が限界点を迎え、これ以上減ると国内で必要な農作物すら生産不可能になるからです。
明治維新のころ日本の産業構成は漁業と林業を含めると、90%以上が農業従事者で占められていました。
工業化で農業から工業、戦後はサービス業への転換が進み、150年以上も農業人口比率は減り続けました。
現在の産業別人口比率は第一次産業は3.4%だが、欧米主要国は2%以下となっています。
フランスは2%以上だが米英独は1.6%程度で、食料自給率はいずれも(カロリーベースで)日本よりかなり高い。
つまり日本が自給率60%を目指すとしても農業人口は総人口の1.6%で充分であり、現在の半分程度で良い事になる。
日本の農業就業人口は25年間で半分になり、現在は200万人を割り込んでいます。
総人口の3.4%よりかなり少ないが、第一次産業は農業以外も含んでいるので、実際は3.4%より少なくなります。
日本の農業就業者は2019年現在で170万人以下で、毎年10万人以上のペースで減少しています。
簡単に考えても10年数後に農業就業者がほとんど居なくなるのを意味しています。
エアキャベツが1000円で売られる日
ある時点でスーパーのキャベツやニンジン、大根などを自給できなくなり、政府は大慌てで「農業の時代だ」などと言うでしょう。
政府は危機が現実になるまで気づかず、現実の被害が大規模に発生するまで何もしないからです。
今のペースでは2025年には誰も目にも農業消滅が感じられるようになり、取れたて野菜を飛行機で輸入するようになります。
冗談のようだが農業人口が今の半数になったら、中国や韓国から飛行機でキャベツを輸入して一玉500円以上で売るようになります。
いつだったか天候不順で不作の年に、中国から野菜を輸入していましたが、今後は毎年そうなります。
すると国産キャベツが1000円に値上がりし農家は大儲けなので、市場原理によって農業人口はやや回復するでしょう。
だがそうなってからでは遅いので、政府は今から若い農業労働者を育成して、農業で儲かる仕組みを作る必要があります。
農業が儲かるようにするには、欧米並みに効率を上げる必要があり、山間地の段々畑では困難です。
国は農業学校を重視し始め農業に補助金を出し、さんざん虐めてきたくせに「農業は国の宝だ」などと言い始めるでしょう。
欧米では農業に補助金を出すのは当たり前で、アメリカやフランスの農家は収入の50%が政府からの給付金です。
日本も欧米並みに農業補助金を増やして、農業維持せざるを得なくなるでしょう。
匿名希望
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