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農村を活性化させる為には?

巨大資本によるIT・AIの本格導入で農業生産はより低コスト化、野菜の価格は低価格化していくが、個人・小規模農家の生き残りは必要か?

・効率的にラズベリーを収穫する新しいロボットが開発されている。
・機械学習テクノロジーを用いたロボットは、カメラとセンサーを通して「スーパーに陳列できるレベルの熟れ具合」を判別する。
・開発者はロボットが1日に収穫できるラズベリーは2万5000個以上と述べた。人間は1万5000個程度。
(BUISINES INSIDER リンク)


・オランダが得意とするのは、野菜、そして花卉を栽培する植物工場である。ロボットでポットに苗を植えつけ、ベルトコンベアーに載せる。カメラ、コンピュータで温度、湿度ようbんなどが調整された工場内をベルトコンベアーで回っていく。数ヶ月かけて、出荷できる状態まで成長すると、ラインの最終地点に到達。梱包などの単純作業は、ポーランドやルーマニアから出稼ぎに来た作業員が行う。単純作業以外の向上でハラタク人間は最小限に絞られ、彼らは一日の半分をコンピュータの前に座っている。とにかく全てがハイテクで、人の手を使った作業が殆どない。(島耕作の農業論(光文社新書、弘兼憲史))


AIとロボティクスによって、農産物の生産・流通・小売の全域に渡って革新が起こっており、これからの10年で更に進んでいくと思われる。しかも、そこで作られた農産物の品質は、決して悪いものではなく、むしろ高品質で均一性が有り、流通にも耐え得る。この先、資本力のある大企業(例えばイオンなど)が農業生産分野でこうした技術を導入し、さらなる低コスト化と低価格化を勧めていくことは想像に難くない。

そうした中で、個人や中規模の法人農業の生き残りは必要ないのか?また、いかにして生き残るか?という方向性を見極めておく必要がある。
食糧生産は本来、生活や生殖の場と一体であり、本源的な共同体の集団形成に不可欠である。ITを駆使した大規模生産は、食料安定供給や市場原理に立脚した効率化という面で、効果的であるが、農業生産のすべてがそれに置き換わってしまうことは、(かつてプランテーション農場がそうであったように)食糧生産の多様性が奪われ結果的に集団の存続可能性収束先を狭めてしまう。そういった意味で、多様な生産形態が存続できる道を示す必要があるだろう。
そのとき、小中規模の生産者の生き残りの可能性はどこにあるのか?

以下、「島耕作の農業論(光文社新書、弘兼憲史)」より、
久松農園代表の久松達央さんと著者の対談の一部を抜粋します。
久松農園は茨城県で5haの畑で年間50品目の野菜を栽培し、「巨大な家庭菜園」を自称する。

弘兼:そうした大規模な農業法人の対極に、久松農園のような小回りのきく法人が存在している。久松さんはそれを「小さくて強い農業」と表現しておられる。

久松:スケールを大きくすることを追い求めると大手には勝てません。勝てないことはやらないほうがいい。「小さくて強い農業」とは、小規模、少資本であるけれど、それを強く支持してくれるお客さんと繋がっていることです。「小さくて弱い」のが一番ダメ。小さいけれど、存続できるものでなければなりません。
 一方で僕らのやっていることを日本中の農家にやってほしいとも、やるべきだと毛頭思わないんです。ボリュームゾーンはきちんと追わなければなりません。そのため、大規模な土地を利用して、安く、そしてたくさん作る農家も必要でしょう。
 小さくて強い農業はそうした大手が、面倒で絶対に手を付けないような分野に特化するしかない。二極化して多様化することが必要です。

弘兼:久松農園の顧客はどのようなからなんでしょうか。値段は通常のスーパーと比べると、ずいぶん高いですよね。

久松:スーパーで安売りされているものと比べると倍以上になるかもしれません。でも、値段のことを言われることは殆どありませんね。そもそもうちで買ってくれる方は所得が低い人では無いと思いますが、欄に高級志向ということではなく、普通の野菜に飽きて人と違ったものを食べたいというのを感じますね。
 応援的な意味合いもあるでしょう。あとは野菜に限らず、大量生産のものは、その背後に人がいることが見えにくいですよね。うちの農園の野菜はしつこいほど、ぼくたちの匂いがする。

弘兼:そうした個人客の他にも、レストランにも卸していますね。やはり野菜の旨さにこだわったお店が多いんでしょうね。

久松:そして小さいお店ですね。そうしたお店も大手には出せないメニューをやりたいじゃないですか。お客様から「この野菜美味しいですね」と言われたい店の方も、「この野菜は久松農園のものなんです。ぼくもこの農園に何回も行っています。注文を受けてから収穫しているんです」と答えていただくことができます。そのようなお客さんの反応を重視してくれる小さな店と、ぼくらの農園は相性がいいですね。


小川泰文
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